保護者のみなさま

20代前半までに子育てを開始した家庭の教育資金プラン

2021年02月01日

アヒルのおもちゃと電卓

晩産化が進行しているとはいえ、10代や20代前半で子育てを開始した家族もいます。今回は子育てを始めた年齢が若いファミリーの教育資金プランについてお伝えします。



■若い保護者は出産前の準備期間が短い



20歳で保護者になったとすると、子どもの大学費用負担は42歳で終了します。3歳違いで3人の子をもうけたとしても終了時期は48歳です。

晩婚晩産化が進行する中、保護者の老後生活資金の準備期間と子どもの教育費負担の時期が重なる家庭では、保護者の老後生活資金を十分に準備できないリスクが指摘されますが、若年ママパパにその心配はないことがわかります。60歳でリタイアするとしても10年間以上の老後生活資金準備期間があるからです。

ライフプラン上の気がかりは、子育てが始まる前の準備期間が短かすぎることです。

個人差はあるものの、若い人は平均的に収入が多くありません。子育てによる支出増や、育児休業のための収入減に備えてあらかじめ預貯金を増やしておきたいところですが、収入が少ないことに加えて預貯金できる年数が短いため、準備ができていない可能性が高いのです。

子育てが始まると、日々の支出に追われて貯蓄を増やすことは簡単ではありません。気がつけば子どもの大学や専門学校の進学時期が目の前に来てしまって「お金が足りない」と頭を抱えるケースも見受けられます。

本稿の掲載スタートは2月。この時点でお子さんが高校2年生の場合、高校卒業までに14か月はお金を貯める時間があります。今は、「足りない」お金を少しでも減らすように、進学用の預貯金を増やすことを心がけましょう。毎月1万円貯蓄額を増やせれば、14か月で14万円になります。進学後に必要なノートパソコンを買うことも可能になりますし、教科書代に充てることもできるでしょう。

私立大学文系4年間分の学費に相当する500万円と比べるとわずかな金額ですが、必要額に1万円でも近づけることにこだわりたいものです。



■教育資金を借りるなら、親子のライフプラン立案は必須



保護者の収入や資産が一定未満などの条件を満たしていると、大学などの学費が減免になったり給付型奨学金を受給できます。わが子が該当するかどうかは、必ず確認してください。授業料がゼロになり、給付型奨学金を受け取ることができても、その他の家庭の負担は残りますが、かなり助かるはずです。

前述の「高等教育の修学支援新制度」に該当せず、該当してもまだ教育資金が足りなくて借り入れをする場合、子ども自身は貸与型の奨学金を、保護者は教育ローンを利用することができます。

貸出元に対しては契約者が返済する義務を負う契約となりますが、それとは別に親子間ではどちらが実際の負担をするのかを話し合うようにしましょう。

日本学生支援機構の奨学金は最長20年間(特例制度の利用を除く)、日本政策金融公庫の国の教育ローンは最長15年間(ひとり親家庭等の優遇は最長18年間)で返済します。高校3年生の時点で15~20年も先を見通すことは難しいものです。けれど、保護者が子育てに追われて十分な進学資金を用意できなかったことも踏まえて、収入からまず借金返済をしたあとの残りのお金で暮らすことの大変さ、子どもが若くして子ども(保護者の孫)を授かったらどういう家計になるのかなどを表にして親子で見てみるのです。

子どもが、その子ども(保護者の孫)のための借金をしなくてすむように、貯蓄できる家計を作れるようにすることが重要です。そのためには、借りた奨学金やローンは早めに返し終え、孫のための貯蓄ができるように保護者が応援することも大切になるでしょう。



■預貯金が少ないほど万一への備えが必要



本稿の最初で、若くして子育てを始めた家庭では老後生活費の準備が可能とお伝えしましたが、それは教育費を自力でまかなえた場合です。教育費のための借金をしたのなら、まずは借金返済が優先されるので、老後生活費は貯めにくくなってしまいます。十分な老後生活費を貯める前に夫と妻のいずれかに万一のことがあった場合、残された家族の生活は大丈夫でしょうか。預貯金やその他の資産が少ないほど、残る家族が生活に困らない程度の現金を残せるような保障が必要です。

将来の話だけではなく、今、保護者に万一のことがあっても子どもが進学の費用を心配せずにすむだけの保障も確保しておきましょう。

預貯金が増えたら、保障を減らしてかまいません。必要な期間だけに限定した契約にすれば、終身保障に比べて保険料は低く抑えることが可能です。



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[菅原 直子]


菅原直子

■プロフィール 菅原 直子(すがわら なおこ)


ファイナンシャル・プランナー(AFP)、教育資金コンサルタント

会計事務所向けオフコン販売、外資系生命保険会社勤務・同代理店経営を経て、1997年よりファイナンシャル・プランナー。教育資金コンサルタントとして公私立高校での保護者・生徒・教員のための進学資金セミナーおよびライフプラン講座・相談会は250回超。神奈川県を中心に家計や保険の見直しの個人相談も行う。地元湘南地域密着のFP活動も展開中。3男子の母。セミナー記録と子育てを含む日々の雑感は、ブログ「湘南らいふでざいん」でどうぞ。

■著書
共著『子どもにかけるお金の本』(主婦の友社)
『子どもの教育費これだけかかります』(日労研)

■所属団体
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
子どもにかけるお金を考える会 http://childmoney.grupo.jp/
FPライフ湘南 http://shounan.michikusa.jp/


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