保護者のみなさま

アルバイトをきっかけにお金についての話をしよう

2016年01月01日

カフェで働く女子学生

■給料って何かを教えてあげよう

社会人になるとほぼ基本給という決まった額の給与となりますが、アルバイト、パートなどの場合には、「時給×労働時間」でお給料が計算されます。子どもたちは、この時給がいくらかによって求人広告に応募するはずですが、この時給には法則があります。

実は、どこで働くかによって時給が異なります。都道府県ごとに最低賃金が決まっており、だいたいアルバイトを募集する時にはこの最低賃金からはじめるというのが一般的です。そして、もしそれでも人が集まらない、もしくは時間帯が深夜など、更に働く人の応募が少なくなるような条件が付くと、さらに上乗せの時給が支払われるわけです。

首都圏では時給が高く、低い地域と比べると、200円程度違うのですが、その背後には首都圏の方が生活するにもお金がかかるからという理由があることを説明されるとよいでしょう。給与はちゃんと仕事の内容、困難さ、地域などの条件によって決定されているのです。高い給料には「わけがある」といえます。

■給与から控除されるものとは

働いたお給料は全部自分のものと思いがちですが、ある一定の額になると色々なものが控除されるようになります。これから社会人になる子どもたちのために、給与から控除されるものについて一緒に考えてみましょう。

アルバイトであろうがパートであろうが一定額以上の給与があった場合に控除されるものには、税金があります。どんな身分の方でも一定の収入を超えると控除されるのが税金なのです。学生であれば、税金を控除されてもそのままにする人が多いかもしれません。ただ、ここでちゃんと税金の計算の仕方を覚えておくと、これから社会に出た時にも、ちょっとしたメリットがあります。

税金は支払われる時には、毎月支払われる給与を自動的に税額計算表に当てはめて税額を計算します。ですから年間を通した給与の総額で再計算をすることで、既に給与から控除された税金が還付される場合があるのです。もし税金を計算して還付される金額があるようでしたら、その金額を計算するのを手伝ってあげましょう。その際、基礎控除、勤労学生控除、社会保険料や生命保険料控除などあることも教えるとよいでしょう。

■お金の管理方法を考えさせる

もし、たくさん稼いでいる20歳以上の学生さんであれば、こんな方法を教えてあげましょう。まず、学生の間納付猶予している国民年金保険料を支払うこと。社会に出ると、前段の税金だけでなく、給与からは、雇用保険料、健康保険料、厚生年金保険料などたくさんの項目が控除されることとなります。そんな中、学生の間、納付猶予していた国民年金を追納することは困難でしょう。若い方に「老後のための年金」と話すと、まず実感がわかないのであまり真剣には受け止めてもらえませんが、年金を受け取れるのが間近な親世代、もしくは実際に受け取っている祖父母世代から年金のありがたさをお話ししてみてください。

次に、それでもまだアルバイトで稼いだお金に余裕があるようであれば、「貯蓄」の方法を一緒に考えてみるのもいいでしょう。少しずつでも構いません。理想的なのは貯蓄用の口座をもう1つ作ることです。NISA(参照:政府オンライン)という非課税制度が始まっています。少しでもお金に働いてもらう仕組みは、「お金のことは子どもに見せない。親子でお金の話をあまりできない」という風潮のある日本では、学びにくいものです。ただ、これからは運用を全くしないで積み立てだけをしていては、バラ色の老後を暮らすことは難しい時代になっています。そうしたお金をめぐる現状についても少しずつ話していけるとよいですね。

私は、仕事柄いろんなところでセミナーなどをすることがありますが、税金の医療費控除と社会保険の高額療養費を混同していたり、誤った知識をそのまま持ち続ける方も多いような気がします。特に、友人や知人に聞いた知識を「正しい」と思いこむと、その後、その知識が修正されないままになっているようです。まずは自分のお金についての知識を整理しつつ、子どものアルバイトなどをきっかけに方法について話すようにしてあげましょう。


[當舎 緑]


當舎緑

■プロフィール 當舎 緑


社会保険労務士。行政書士。CFP®

とうしゃ・みどり●阪神淡路大震災の経験から、法律やお金の大切さを実感し、開業後は、顧問先の会社の労働保険関係や社会保険関係の手続き、相談にのる傍ら、一般消費者向けのセミナーや執筆活動も精力的に行っている。
得意テーマは、教育資金の準備方法、社会保険の仕組み、エンディングノートの作り方、これから始めるやさしい終活、成年後見の活用方法、銀行を介さない家族信託の仕組みなど。
著書は、『3級FP過去問題集』(金融ブックス)『子どもにかけるお金の本』(主婦の友社)など。

當舎 緑のホームページ
http://tosha.grupo.jp/

子どもにかけるお金を考える会メンバー
http://homepage2.nifty.com/moneychild/

一般社団法人かながわFP生活相談センター理事
http://kanagawafpsoudan.jimdo.com/

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