高校生(受験生)のみなさま

進学費用のモトを取る方法

2014年8月1日

私(倉部)は大学で4年間学んだ後、別の大学の大学院に進学しました。両方とも大きな総合大学でしたので、多くの学部を持っており、キャンパスには数々の新しい設備が並んでいました。世界中に留学先があり、分厚いパンフレットを眺めているだけでワクワクしたのを覚えています。しかし卒業後、母校の学校案内を読み返してみて、ハッと気づきました。「ほとんど、こうした施設や制度を使わずに卒業してしまった……」と。

たとえ100か国に留学先があったとしても、本人が一度も留学しなければ、それはゼロと同じ。非常にもったいないことをしてしまいました。

留学にも、渡航費や生活費などのお金がかかります。学生時代は「そんな余分なお金は出せない、もったいない」とか、「卒業が遅れてしまったら、学費が余計にかかってしまう」などと尻込みしがち。でも、社会人になってから仕事を辞めて留学しようとすれば、その何倍ものリスクやコストを覚悟しなければなりません。経済や社会制度のグローバル化が進む中、今後のキャリアを考えれば、学生時代の留学は「かなりお得な投資」と言えます。

休学しながらのインターンシップなども同様ですね。

最近では学生寮での生活が、企業などから注目を集めています。地元の友人とは違うタイプの人と出会えたり、先輩や後輩と様々なことを語り合ったり。集団生活の中で役割分担をし、ときに衝突もしながら過ごす時間は、人間的に大きく成長できる学びの場です。こうした経験をした学生達は日常の中で鍛えられ、就職活動にも自信を持って取り組めるのだとか。これもまた、自宅から通える範囲の学校にこだわっていては気づきにくい「お得な投資」のひとつです。
保護者の方はもちろん、高校生の皆さんも進学費用は気にされています。一人暮らしはお金がかかるから、家から通える学校を選ぶ。学費が安い学校を選ぶ。受験料がオトクになる学校を選ぶ、など。確かに学費や生活費が安く抑えられることは大事ですが、それ以上に重要なのは、投資に見合う価値を得られるかどうか。進学費用が安くても、モトを取れていないと感じる方はいますし、その逆だってあります。

たとえば私立大学は学費が高めですが、就職や留学の支援、資格取得のサポートなどで、国公立大学を上回るサービスや制度を整えている学校が少なくありません。また専門学校に通う学生には、就職支援の窓口や実習のための設備、教員の指導などをフル活用することで、大学以上の学びを引き出している人がいます。

必要な授業だけ履修して、授業と自宅とアルバイト先をまわるだけの生活を送ってしまう学生もいますが、それでは学費のモトは取れません。

大学や専門学校では、高校までのように先生の方から学生に働き掛けてくれることはありませんが、学生の方から質問や相談に行ったり、研究活動の見学を申し出たりすると、様々な成長の機会を提供してくれます。たとえば大学では高学年の学生のために用意されているゼミや研究室での学びに、1年生のうちから自主参加するツワモノ学生がどの大学にもいます。また大学・専門学校ともに、キャンパス内の掲示板には、学生同士による様々な勉強会や著名人を招いてのイベント、地域貢献プロジェクトに関する参加者募集など様々な告知が貼られています。どんどん活用しましょう。
ぜひ高校生のうちから、ご家族で進学費用の話をしてください。学費の金額に加え、上述したように「モトを取る」という発想で語り合うことが大事です。留学のように、長期的に考えれば、学生時代に経験した方が安くつくということは多いのです。高い授業料がかかっているのに、その授業をサボって時給の安いアルバイトに行くようでは本末転倒。せっかく進学するのなら、「自分の夢のために活用してやる!」という姿勢が大事です。同じ学校に入っても、学費の10倍分の経験をして卒業する学生もいれば、学費の半分も学ばずに卒業する学生もいます。どちらを選ぶか、考えてみてください。

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[倉部 史記]


■プロフィール 倉部 史記(くらべ しき)


大学・高校や企業、NPOと連携し、高校生の進路選択を変える取り組みを展開する、進路づくりプロデューサー。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。企業広報の企画・プロデュースを手がけた後、私立大学スタッフ、大手予備校の主任研究員や企業の人財採用責任者などを経験。NPO法人NEWVERYフェロー(高大接続担当)、WEEKDAY CAMPUS VISITディレクター。主体的学び研究所フェロー、「これからの大学広報・高大接続実践研究会」代表。

著書:
『看板学部と看板倒れ学部 大学教育は玉石混淆』(中公新書ラクレ)
『文学部がなくなる日 誰も書かなかった大学の「いま」』(主婦の友新書)

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