高校生(受験生)のみなさま

大学vs専門学校 徹底比較

2014年7月1日

平成25年の高校卒業者のうち、大学・短期大学に進学したのは約58万人で、これは卒業生全体の53%程度。専門学校に進学したのは約25万人で、全体の17%程度です。高校生の半分が大学に進学するいまでも専門学校の人気は根強く、ここ数年、専門学校への進学率は上昇傾向にあります。

不況が続く中、就職や資格取得に対する支援の手厚さに魅力を感じる高校生も多いようです。例えば看護師や保育士は、四年制大学、短期大学、専門学校のそれぞれに養成コースがあります。行政書士や公認会計士、スポーツインストラクターなども同様。こうした場合、大学と専門学校、どちらを選べばいいか悩む方もいらっしゃることでしょう。まず多くの高校生に前提としてお伝えしておきたいのは、「持っているだけで一生安泰な資格なんて存在しない」ということです。資格は、専門職としてスタートを切るための最低ライン。仕事に困る弁護士がいる一方で、引く手あまたの弁護士もいます。専門職としてどのように自分の価値を創っていくかが今後は非常に重要。その勝負のための武器を、どこでどう身に付けるかという視点が大切です。

専門学校で学ぶことの強みは、
・コストを抑えて技術や資格を取得し、
・最初の就職先を見つけるための手厚いサポートを得られ、
・早くから現場に出て経験を積める、
ということです。

1年間の学費は大学と専門学校でそれほど差がないのですが、卒業までの年数は専門学校の方が総じて短め。医療系なら3年制、それ以外のコースでは2年制が多く、結果的に資格取得までのコストは大学より安くなります。それにほとんどの専門学校は、「仕事に必要な技術や知識を身につける」ための学校として、カリキュラムやサポート体制を整備しています。したがって実践的な実習の時間が多めで、教員の多くは実務経験者。就職支援にかなり力を入れており、紹介先の企業を安定的に確保しているような学校も少なくありません。早めに現場に入ることで、実戦スキルをどんどん磨けるのもメリットです。就職率などの数字においては、専門学校に軍配が上がるケースも多々あります。それに対して大学の強みは何でしょうか。最近では就職支援もかなり手厚くなりましたが、本来、大学での学びは必ずしも将来の仕事に直結するものではありません。学費も高めです。ですが、
・学びに幅広さがあり、
・様々な付加価値が得られ、
・「学び方」を学べる、
という点は大きな魅力。

特定の資格や仕事だけに限らないカリキュラムや、大学ならではの留学制度などをうまく活用すれば、「工学部だけど経済のことも勉強している」「看護師だけど中国語が話せる」といったように、専門職としてのプラスアルファの強みを身につけられるでしょう。就職した先で得られるとは限らない知識や経験もあります。体系的な学問をじっくり学べる大学の環境は、あなたの勝負の仕方の幅を広げてくれることでしょう。また大学は、「文章の読み方、書き方」「自学自習の仕方」「論理的な話の仕方」など、自分で学び続けるためのスキルを鍛えてくれます。長い人生、どこで何があるかわかりません。こうしたスキルは生涯にわたってあなたを助けてくれることと思います。就きたい仕事が明確で、そのための知識・技術習得に集中したい。最短距離で社会人としてのスタートラインにつけば、後は自分でキャリアを積んでいく自信がある……そんな人には専門学校が合っているかもしれません。一方、多様な学問に触れて、学び方や考え方などの基礎的な知的スキルを磨いておきたいという方や、複数の専門分野を武器にしたいといった方には、大学の環境が魅力に感じられると思います。
変化の激しい今後の社会をどう生き抜くか。自分に合う環境を選んでみてください。


[倉部 史記]


■プロフィール 倉部 史記(くらべ しき)


大学・高校や企業、NPOと連携し、高校生の進路選択を変える取り組みを展開する、進路づくりプロデューサー。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。企業広報の企画・プロデュースを手がけた後、私立大学スタッフ、大手予備校の主任研究員や企業の人財採用責任者などを経験。NPO法人NEWVERYフェロー(高大接続担当)、WEEKDAY CAMPUS VISITディレクター。主体的学び研究所フェロー、「これからの大学広報・高大接続実践研究会」代表。

著書:
『看板学部と看板倒れ学部 大学教育は玉石混淆』(中公新書ラクレ)
『文学部がなくなる日 誰も書かなかった大学の「いま」』(主婦の友新書)

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