高校生(受験生)のみなさま

「資格について、教えて!」

2014年5月1日

大企業でも倒産やリストラの可能性がゼロではない時代。高度な知識や技術を身に付け、専門職として働く方が安心だ! と考える高校生も少なくないようです。そこで気になるのが、大学や専門学校で取得できる「資格」。専門家として働くための資格にはどんなものがあるのでしょうか?

国が認定する国家資格から、企業などが認定する民間資格まで、資格の種類は様々。取るのが簡単で何百万人もが持っている資格もあれば、難易度が非常に高いレアな資格まで、その価値もバラバラです。
医師免許がなければ、医者として働くことはできません。一級建築士の資格がないとビルや美術館の設計はできません。このような資格を「業務独占資格」と言います。専門家として責任の重い仕事に就くための資格ですから、高度な知識が必要ですし、合格するのは大変。だからこそ就職や転職をする際には力を発揮します。看護師や薬剤師、理学療法士など医療系の資格がいま人気ですが、これらも業務独占資格です。
介護福祉士は、介護に関する知識・技術を証明する資格ですが、この資格がなくても介護の仕事に就くことはできます。このような資格は「名称独占資格」と呼ばれ、栄養士や保育士などもこの仲間です。ただし実際には、こうした資格を持っていないと就職できない業界や職場も多いですし、給与アップなどの評価にも繋がりますから、一生の仕事にしたいのなら業務独占資格と同じく、目指す価値は大きいでしょう。

専門職資格の取得を目指す人の多くは、高校卒業後、専門的な内容を学べる学校に進学します。例えば医師や薬剤師の資格試験を受験するためには、大学の医学部や薬学部を卒業する必要があります。でも看護師を目指す場合は、看護系の大学、短大、専門学校など複数の選択肢があります。迷ってしまいますが、どう選べば良いのでしょうか?
「留学して英語を学び、外国人の患者に対応できる看護師になりたい」「最新の医療を研究し、より専門的な看護知識を身に付けたい」なんて考えるなら、じっくり幅広く学べる大学がオススメです。「私は学費を抑えて資格を取り、早く現場に出て経験を積みたい」という人には短大や専門学校が合っていそう。それぞれのルートには特徴があります。自分ならどれが合うかと考えてみてください。保育士や理学療法士なども「じっくり学ぶ派」か「早めに現場で経験派」か、人によって選択が分かれる資格です。

資格について、注意しておきたい点が2つあります。まず第一に、資格を目指すにもお金がかかります。取得するための準備や勉強を始める前に、その資格があなたの就職や将来の仕事にどう活かせるか、どう活かしていけそうか、考えてみてください。持っているだけではなく、あなたが自分のキャリアに使ってこそ資格は意味を持ちます。
第二に、資格を持っていても一生安泰ではありません。例えばいま日本全体で、歯科医院はコンビニの1.5倍も存在します。この状況で生計を立てていくためには医療の腕を磨いたり、経営の工夫をしたりする必要がありますね。弁護士も同じ状況です。上で紹介した看護師や薬剤師、保育士なども、15年後には増えすぎてしまうかもしれません。資格取得を最終目標にせず、「15年後、看護師としてどのような医療を実現させたいか」と考え、そこに近づく方法を考えてみてください。するとカリキュラムや設備など、進学先選びの観点もより具体的になってきます。
資格はしょせん武器の一つに過ぎません。その武器をどう活かすかは、あなた次第なのです。


[倉部 史記]


■プロフィール 倉部 史記(くらべ しき)


大学・高校や企業、NPOと連携し、高校生の進路選択を変える取り組みを展開する、進路づくりプロデューサー。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。企業広報の企画・プロデュースを手がけた後、私立大学スタッフ、大手予備校の主任研究員や企業の人財採用責任者などを経験。NPO法人NEWVERYフェロー(高大接続担当)、WEEKDAY CAMPUS VISITディレクター。主体的学び研究所フェロー、「これからの大学広報・高大接続実践研究会」代表。

著書:
『看板学部と看板倒れ学部 大学教育は玉石混淆』(中公新書ラクレ)
『文学部がなくなる日 誰も書かなかった大学の「いま」』(主婦の友新書)

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