祖父母のみなさま

親子でぜひ考えておきたい学生生活の費用の準備方法

2018年12月01日

和室

子どもの教育費は、とりあえず高校までは払い、大学に進学したら奨学金を受け取って、なんとか子ども自身で学費をまかなって欲しいと考えているご家庭は多いかもしれません。でも、奨学金で学生生活にかかる費用を全て補うのは、借金を増やすのと同じ意味を持ちます。今回は大学の学生生活にかかる費用の準備方法を考えてみましょう。

■親から子どもへの教育費は入学したら終わりではない



高校に通いながら塾にも通い、大学受験に備えるということは、珍しくないでしょう。むしろ、塾に通わず、独学で大学に現役合格する方が難しいかもしれません。親からすると、やっと高校に合格できても、その後の大学生活の費用まで考えれば、教育費はまだ終わらないという覚悟をここで持たなければなりません。
教育ローンを融資している株式会社日本政策金融公庫が、隔年で公開している平成29年度教育負担の実態調査結果をみてみましょう。これによると、高校入学から大学卒業までに必要な入在学費用は935.3万円だそうです。前回の調査では975万円ですから少し減ったと言えますが、それでもかなりの負担です。どこから切り崩してこの費用を賄うのか、家庭でしっかりと考えておく必要があります。特に高校入学時にかかると言われる29万円、大学入学時にかかると言われる85万円、その他受験費用なども忘れがちです。これらの予算を計画的に用意しておくことが欠かせないでしょう。

 高校3年間で238.1万円。大学に入学した場合697.2万円。
 高校卒業後の入学先別にみると、私立大学に入学した場合の累計金額は文系で976.2万円。理系で1015.9万円。国公立大学では741.3万円。

 出所:日本政策金融公庫「平成29年度教育費負担の実態調査」より


■学生生活は意外とお金がかかる

先述の調査では、教育費の捻出方法として、教育費以外の支出を削減、預貯金や保険を切り崩している、子どもがアルバイトをしている、などの回答が見られます。外食を控えたり、子どもにアルバイトをさせるのはかまいません。問題は保険などの取り崩しです。
そもそも保険にバランスよく加入すると言うのは、一般的に言ってなかなか困難です。もし保険で準備している補償金額が少なければ、病気やけがなど、何らかのリスクに対応するため、臨時の出費がかさむこともあります。保険や預貯金を取り崩す場合には、一時しのぎではなくて、一旦その後のライフプランを考え直し、補償を減らしても問題ないと思えた場合にのみ取り崩すべきです。
特に兄弟がいる場合、上の子で、貯金や保険を切り崩すほど大変ならば、下の子の教育費が足りるわけはありません。家計はその場しのぎではどんどん苦しくなります。学生の場合、日常生活費、レジャー費、交通費、運転免許費用、就活費用、卒業旅行費用など行動が広範囲にわたるため、金額も大きくなりがちです。学費も含めて学生生活全体にかかる費用をあらかじめ見積もって、家計から支出できる金額、子どもにアルバイトや奨学金で補ってもらう金額を親子で相談しましょう。
アルバイトで不足分を補ってもらう場合は、卒論、就活など、生活が忙しくなると、バイトをいつまで続けられるのかという問題があります。アルバイトができない時期はどうするのかも含めて、さまざまな状況を想定し細かく話し合ってください。

■費用の管理は社会人への第一歩

子どもとお金の話をほとんどしないご家庭は多いかもしれません。それでも、保護者同士の会話の中で、「お小遣いどうしてる?」「お小遣いを渡してもすぐに使ってしまうからいくら渡したらよいのかしら?」などという、お金に関する会話が途切れることはありません。
そんな時にファイナンシャルプランナー(FP)としてお勧めしているのは、できるだけ早い時期から子どもにお小遣いを渡して、自分にかかる費用を意識させることです。さらにオススメしたいのは、一定金額を渡すのではなく、交通費や飲食費、遊興費を子ども自身に考えさせて、毎月お小遣い日にあらかじめ次月の予算を請求させることです。
そうすると、例えば長期の休みの時には、まとめて定期を買ったほうがいいのか、それともICカードで日数分の交通費を支払うほうがいいのか、いろんな場面で、お得な支払い方を計算するようになります。
子どもにお金を渡してもすぐなくなるというご家庭について話をお聞きすると、その都度その都度、お金を渡していたり、PASMOなど交通系ICカードに入金して渡していたりと、総額がわかりにくい渡し方をしているという問題点が見つかります。
働いた経験のない子どものなかには、お金を稼ぐということが実感できず、お金は親に頼めば沸いて出てくるような感覚を持っているお子様がいらっしゃいます。使っていい上限がわからなければ、なににいくら使えるのか、節約するなどの金銭感覚はなかなか培われないものです。



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[當舎 緑]


當舎緑

■プロフィール 當舎 緑


社会保険労務士。行政書士。CFP®

とうしゃ・みどり●阪神淡路大震災の経験から、法律やお金の大切さを実感し、開業後は、顧問先の会社の労働保険関係や社会保険関係の手続き、相談にのる傍ら、一般消費者向けのセミナーや執筆活動も精力的に行っている。
得意テーマは、教育資金の準備方法、社会保険の仕組み、エンディングノートの作り方、これから始めるやさしい終活、成年後見の活用方法、銀行を介さない家族信託の仕組みなど。
著書は、『3級FP過去問題集』(金融ブックス)『子どもにかけるお金の本』(主婦の友社)など。

當舎 緑のホームページ
http://tosha.grupo.jp/

子どもにかけるお金を考える会メンバー
http://homepage2.nifty.com/moneychild/

一般社団法人かながわFP生活相談センター理事
http://kanagawafpsoudan.jimdo.com/

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