受験生のみなさま

おうち実験室~親子で発見する算数と理科 第34回:倍の計算を使ってわらびもちを作ろう!

2017年09月01日

わらび餅

3年生の算数で習う倍は、5年生、6年生で出てくる比や割合、比例にもつながっています。この倍などは直接ものの量を表しているわけではないため、わかりにくいと感じる単元です。今回は3年生で学ぶ倍を使って計算し、おいしいわらびもちを作りましょう。

ところでみなさんは、どうしてわらびもちという名前が付いているのか知っていますか? 山菜のわらびとは、見た目も味も全然ちがいますよね。わらびもちは、わらび粉というものを使って作ります。そしてこのわらび粉は山菜のわらびの根から作ります。だからわらびもちというのです。
わらび粉は、わらびの根を掘り起こして手間ひまをかけて作られるとても貴重なものです。私たちがよく見かけるわらびもちは、このわらび粉からではなくさつまいもなどのでんぷんから作られていることが多いようです。ここでは、手に入りやすいさつまいものでんぷんを使ってわらびもちを作ります。

<準備するもの>
・さつまいもでんぷん(わらびもち用として売られています)  計算した重さ
 ※本文ではでんぷんとします
・水       計算した重さ
・鍋       1個
・ボウル(氷水を入れておきます)  1個
・しゃもじ             1本
・大きめのスプーン         2本
・わらびもちにかけるもの(お好みにより黒みつ、きなこ、砂糖など)  適量

1.必要な材料の重さを計算しよう
ここでは、一人分(でんぷんと水を合わせて200グラム)のわらびもちを作れるように計算します。でんぷん100グラムに対して水400グラムを混ぜるとおいしいわらびもちができることがわかっています。
これを基準の量としましょう。この場合、でんぷんと水の合計は500グラムですが、合計を200グラムにするにはでんぷんと水をそれぞれ何グラムにすればよいか考えていきましょう。

お料理やおかし作りでは、材料どうしの割合を変えなければおおよそ同じ性質のものができます。今回は割合ではなく、3年生で学ぶ倍の考え方を使って計算してみます。ただし、かけ算の計算は小数になるので、まだ習っていない人はおうちの人に手伝ってもらって下さいね。
今回は、
①「作りたい全体の重さ」は「基準の重さ」の何倍になるのかを計算する
②「基準のでんぷんの重さ」に計算した倍数をかけて「今回必要な重さ」を計算する
③「基準の水の重さ」に計算した倍数をかけて「今回必要な重さ」を計算する
という順に計算をすすめていきます。

①「作りたい全体の重さ」は「基準の重さ」の何倍になるのかを計算する
作りたい全体の重さが基準の重さの何倍かを計算する時には、作りたい全体の重さを基準の重さでわります。
作りたい全体の重さは200グラム、基準の重さは合計500グラムなので、
「200÷500=0.4」となり、0.4倍ということが分かりました。

②「基準のでんぷんの重さ」に計算した倍数をかけて、「今回必要な重さ」を計算する
今回必要なでんぷんの重さを計算する時には、基準のでんぷんの重さに0.4をかけます。
「100×0.4=40」となり、40グラムということが分かりました。

③「基準の水の重さ」に計算した倍数をかけて、「今回必要な重さ」を計算する
今回必要な水の重さを計算する時には、基準の水の重さに0.4をかけます。
「400×0.4=160」となり、160グラムということが分かりました。

ここで、計算したでんぷんの重さと水の重さをたすと「40+160=200」となり、全体がちゃんと200グラムになっていることも確認できます。

2.わらびもちを作ろう
それでは、計算した重さのでんぷんと水を使ってわらびもちを作りましょう。

ボウルには水をはって氷を入れておきます。
鍋に水160グラムを入れてでんぷん40グラムをくわえ、しゃもじでよくかきまぜます。きれいにまざったら鍋を中火にかけてしゃもじでまぜ続けます。

わらび餅の材料を鍋に入れて火にかける

2分ほどたつとのりのように固まり始めます。そのまままぜつづけて、全体がのりのようにまとまってきたらできあがりです。

練り上げたわらび餅

大きめのスプーンですくって氷水の中に落とします。この時、スプーンを2本使うと、うまくひと口分を切り取ることができます。

ひと口大のわらび餅を氷水で冷やす

熱がとれたら水を切ってうつわに入れ、きなこや黒蜜などをかけて食べてください。

わらびもちはつるんとしていて冷たくておいしいですよね。
小数の計算が難しい場合は、一人分の重さをでんぷんと水を合わせて250グラム(基準の重さの半分)として計算しても良いです。この場合は、でんぷんや水を基準の重さの半分にすると何グラムになるかを考えてみてください。
このようにおかしなどを作ってみると、倍や比、割合が味などの性質を伝えることを実験で確かめられます。ぜひためしてみてくださいね。

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第1回:今の勉強は何につながっているの?
第2回:キッチンでできる美しい密度の実験
第3回:百分率を使って芸術家になろう!
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第5回:速度を利用して世界旅行計画を立てよう!
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第8回:「はかる」コツを知って夏休み自由研究で使ってみよう!
第9回:夏休み自由研究で形のふしぎを調べてみよう!
第10回:数のしくみを知って算数をもっと好きになろう
第11回:算数、理科好きな子が育つ家
第12回:「倍」を使ってポップコーンを作ろう!
第13回:アイスクリームづくりで確かめよう! 味も伝えられる「比」
第14回:「倍」と「比」の関係を使って、ホットケーキ作り
第15回:雪の上を歩いてみよう~圧力のお話~
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第21回:面積を計算して作る美しいタイルのマグネット
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第24回:分数を実験しよう~はじめての分数~
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第26回:計算をくふうしてブレスレットを作ろう
第27回:公約数を使ってトレーをかざろう
第28回:公倍数を使って正方形のしきものを作ろう
第29回:図形を学んで立体黒板を作ろう!
第30回:ちがいを表す方法を考えよう~2年生の表とグラフ~
第31回:がい数の実験をしよう!
第32回:夏休みの実験工作 割合を使ってストローぶえを作ろう!
第33回:センチメートルとミリメートルのたし算をしてペン立てを作ろう!

[中牟田 宴子]


中牟田 宴子

■プロフィール 中牟田宴子


家庭教育研究家。
九州大学卒業。大学では認知心理学を専攻。高2と中3の男の子の母。

なかむたやすこ ●大学卒業後は大手メーカーでシステムエンジニアとしてプログラムの設計と開発を担当する。その後育児期間を経て現在は、認知心理学を基に数学と科学などのつながりを学べる「算数・数学塾」を企画運営しながら家庭教育を研究。子どもたちが不思議なものに出会って驚いたり感動したりする瞬間に立ち会えるのが幸せ。
2012年より東京大学大学院工学系研究科で工学教育にも関わっている。
2008年に立ち上げたNPO法人センス・オブ・ワンダーの代表も務め、東京大学工学部や研究機関と共に子どものためのサイエンスカフェなどを企画開催。

NPO法人センス・オブ・ワンダーのブログ
http://sense-of-wonder-2008.cocolog-nifty.com/blog/

子供と学ぶ家庭教育のススメ~家庭教育研究所 家庭で伸ばす子供の才能~
http://homeeducation.cocolog-nifty.com/blog/
「算数・数学塾」の企画・運営の中で発見したことや、二児の母として子どもを育てる上で実践してきた家庭学習のヒントとその成果などをつづったブログです。

現在、さいたま市にて開校している「さんすう大好き!」が生まれる教室、「算数・数学塾」のWEBサイト
http://sansusugaku.wixsite.com/home

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