受験生のみなさま

おうち実験室~親子で発見する算数と理科 第32回:夏休みの実験工作 割合を使ってストローぶえを作ろう!

2017年07月01日

コップに入ったストロー

みなさんは楽器をえんそうすることは好きですか? 算数と音がつながっていると聞くとちょっとおどろきますよね。今回は、「割合」を使ってストローぶえを作ります。しくみが分かれば自分でくふうもできるので、色々と試してみてください。

みなさんはリコーダーを吹いたことがありますか? リコーダーでは、指で穴をふさいだり開けたりすることで低い音や高い音を出すことができます。どのようなしくみになっているのでしょう?
低い音や高い音を出すしくみを知るには、まず音が聞こえるしくみを知らなくてはいけません。私たちがふだん聞いている音は、空気の波が私たちの耳のこまくに届いて感じているものです。海の波を想像してみてください。波には山(高い部分)と谷(低い部分)があって、山と谷はくり返しやってきます。空気の波の場合、山と谷のくり返しのはばがせまいと私たちには高い音として聞こえます。反対にくり返しのはばが広いと低い音として聞こえます。ではこのくり返しのはばは何によって変わるのでしょうか?
それはリコーダーのつつの長さと穴の大きさに関係しています。今回はつつの長さに注目してみます。つつが長い方が波のくり返しのはばはひろくなり、短くなればせまくなるのです。リコーダーの穴を上から順番にふさいでいくと、穴の開いていないつつの部分が長くなり、音はだんだんと低くなっていきます。
低い音や高い音を出すしくみが分かったところで、ここでは穴を開けるのではなく、つつの長さを色々と変えることで、ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、ソ、ドの音が出せるストローぶえを作りたいと思います。

<準備するもの>
・ストロー(直径6mm)   10本
・セロハンテープ 
・油性ペン
・はさみ
・マスキングテープ

リコーダーやピアノなど、さまざまな楽器で出すことができるド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、ソ、ドの音は、それぞれ決まったはばの波がこまくに届くことによって聞こえます。ストローを使って決まった波のはばを作るためには、そのはばの波が作れる長さにしなくてはいけません。
今回使う直径6ミリメートルのストローでは、16センチメートルに切ってはしをふさぐことで低いドの音を出す波のはばを作ることができます。そして長さを半分の8センチメートルにすると、ちょうど1オクターブ高いドの音を出すことができます。
低いドから高いドまでのド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ドを出すためのストローの長さは、低いドが出る時の長さを「もとにする量」つまり「1」とすると次の表のような「割合」になることが分かっています。

音階とストローの長さの割合

1.ストローの長さを計算しよう
「割合」を使って、それぞれの音を出すためのストローの長さを計算しましょう。低いドを出せるストローの長さは16センチメートルでした。この長さが「もとにする量」です。レの音が出せる長さは「もとにする量」の0.89という「割合」です。「もとにする量」に「割合」をかけることで「くらべられる量」(この場合は長さ)を求めることができます。「16×0.89=14.24」でレの音が出せる長さは14.24センチメートルということが分かりました。
同じようにミの音が出せる長さは「16×0.79=12.64」で12.64センチメートルになります。続いてミ、ファ、ソ、ラ、シ、ドが出せる長さを計算すると次の表のようになりました。
音階とストローの長さ

高いドが出せる長さは割合が0.5で、計算すると8センチメートルとなり「もとにする量」の半分になっていることも確認しておきましょう。割合が0.5の時、「くらべられる量」は半分になるのです。

2.ストローを切ろう
油性ペンを使って、ストローにそれぞれの音が出せる長さの位置で印をつけます。曲がるストローの場合、曲がる部分がのびて長さが変わらないように曲がる部分をセロハンテープで固定しておきます。
ストローに印をつける

次に印をつけたところをはさみで切ります。下になる方をつぶして空気がもれないようにしっかりとセロハンテープでふさいでおきます。
これ以外に、間にはさむためのストローも準備しましょう。4センチメートルに切ったストローを7本作ります。

3.ストローを並べよう
低いドから高いドまでの音が出せる長さで切ったストローを、セロハンテープでふさいだ方を下にして順番に並べましょう。間には4センチメートルに切ったストローをはさんでセロハンテープで固定します。
ストローを並べて固定する

さらにストローぶえをマスキングテープでかざってみましょう。自分だけのストローぶえができましたね。

完成したストローぶえ

できあがったストローぶえを吹いてみましょう。吹くときのこつは、口をつけずにストローの口に息を吹きこむことです。低いドから高いドまでの音を出すことができましたか?
さらに発展としては、もっと高い音を出すこともできます。低いドの音のストローの長さを半分にすると高いドが出ました。同じように低いレの音の長さの半分のストローで作れば高いレの音が出ます。反対にもっと低い音を出すこともできます。色々と作って実験してみてくださいね。

<参考>
・日立キッズ「小さなパイプオルガンみたい ストロー笛」
・西山豊「ストロー笛の数理」

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[中牟田 宴子]


中牟田 宴子

■プロフィール 中牟田宴子


家庭教育研究家。
九州大学卒業。大学では認知心理学を専攻。高2と中3の男の子の母。

なかむたやすこ ●大学卒業後は大手メーカーでシステムエンジニアとしてプログラムの設計と開発を担当する。その後育児期間を経て現在は、認知心理学を基に数学と科学などのつながりを学べる「算数・数学塾」を企画運営しながら家庭教育を研究。子どもたちが不思議なものに出会って驚いたり感動したりする瞬間に立ち会えるのが幸せ。
2012年より東京大学大学院工学系研究科で工学教育にも関わっている。
2008年に立ち上げたNPO法人センス・オブ・ワンダーの代表も務め、東京大学工学部や研究機関と共に子どものためのサイエンスカフェなどを企画開催。

NPO法人センス・オブ・ワンダーのブログ
http://sense-of-wonder-2008.cocolog-nifty.com/blog/

子供と学ぶ家庭教育のススメ~家庭教育研究所 家庭で伸ばす子供の才能~
http://homeeducation.cocolog-nifty.com/blog/
「算数・数学塾」の企画・運営の中で発見したことや、二児の母として子どもを育てる上で実践してきた家庭学習のヒントとその成果などをつづったブログです。

現在、さいたま市にて開校している「さんすう大好き!」が生まれる教室、「算数・数学塾」のWEBサイト
http://sansusugaku.wixsite.com/home

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