受験生のみなさま

おうち実験室 ~親子で発見する算数と理科 第8回:「はかる」コツを知って夏休み自由研究で使ってみよう!

2015年07月01日

はかり

家から学校へ行くのに20分かかるとか、今日の水泳の授業では25メートル泳ぐとか、私たちは毎日、いろんなものをはかったり数えたりした数を使っています。何かをはかるためには「1分」「1メートル」「1カップ」「大さじ1ぱい」などの基準があります。これを単位と言います。単位はもともとあったわけではなくて、なにかをはかる必要が出てくるたびに考えて作り出されてきたものです。

ではここで、古代の人たちの気持ちになって想像してみましょう。あなたは遠くの山まで出かけてきれいな宝石を見つけてきたとします。宝石は重いほど価値があります。あなたの宝石はどのくらいの価値があるのでしょう? 宝石の重さはどうやってはかるのでしょう?
今のようにめもりを読めばすぐに重さが分かるようなはかりがあるわけではありません。せいぜいあったのは、重さが同じかどうか比べられるてんびんぐらいでした。あなたならどうしますか?

古代の人たちは、宝石の重さをはかるのにイナゴマメを使ったと言われています。宝石がイナゴマメ何個分とつりあうかで重さをはかったのです。こうすれば重さを記録したり比べたりすることもできたことでしょう。
でもこれには問題がありました。自分の村だけならこれでも良かったのですが、イナゴマメがない村の人や、イナゴマメではなく小麦を基に重さをはかっている村の人たちもいました。これではお互いに宝石の価値を比べることもできません。人々が広い範囲で物を交換するようになると、世界で通用する基準が必要になりました。イナゴマメや小麦ではなく、何を基にしたらよいでしょう?
世界の人たちが使えてどこにでもあるもの、それは水でした。1リットルの水の重さを1キログラムと決めたのです。1リットルは1000立方センチメートルですから、1辺が10センチメートルの立方体の水の重さということになります。今は「国際キログラム原器」の重さを1キログラムとして世界中の重さの基にしています。算数で習うキログラムという単位ができるまでにもこのような物語があるのです。

はかるということがどういうことが少しは感じてもらえたでしょうか? はかって数字で表すことによって様々なことを調べることができます。夏休みの自由研究でも大切なことです。
例えば、せんたく物のかわき方について調べるとします。しつ度や、温度、風の強さなどでかわき方も変わってきそうですね。しつ度はしつ度計、温度は温度計ではかることができますが、風の強さはどのようにしてはかればいいでしょうか?

割りばしに分度器をつけたはかり

例えば、わりばしの先に軽いテープやひもをつけて、その角度をはかってみるというのも一つの方法かもしれません。はかって数字で表せば風が強いのか弱いのか調べることができます。
では、せんたく物がどのくらいかわいたかはどのようにしてはかればいいのでしょう? かわくということは水分が飛ばされていくことです。そう考えると、どのくらい水分が減ったかを調べれば良さそうですね。かわかす前と後で重さを比べることでどのくらいかわいたかをはかれそうです。
また、実験では比べたいこと以外の条件はそろえなくてはいけませんので、実験の時は同じTシャツやタオルを使うといいでしょう。せんたく物の形や素材が変わってしまっては、何が原因で差が出たのか調べられなくなるからです。せんたく物を早くかわかすには、温度が高い方がいいのか、それとも風が強いことが関係するのか、しつ度なのか、何が一番大きくかかわるのかなども調べられそうです。

せんたくもののかわきかた以外にも、考えかたは同じですので、ぜひいろいろ試してみてください。


さらに「単位」のことを知りたいときにオススメの本
『数の大常識(これだけは知っておきたい)』 (ポプラ社,2006)
秋山 仁(監修)

どんな本なのかAmazonで見てみる
いろいろな数字のはじまり、素数とセミの不思議な関係、単位のひみつや計算のひみつなど、教科書でおそわる基本的な項目から、知識の幅を広げる内容まで、おもしろくて不思議な「数」の世界を徹底解剖。
『数の大常識』表紙




[中牟田 宴子]


中牟田 宴子

■プロフィール 中牟田宴子


家庭教育研究家。
九州大学卒業。大学では認知心理学を専攻。高2と中3の男の子の母。

なかむたやすこ ●大学卒業後は大手メーカーでシステムエンジニアとしてプログラムの設計と開発を担当する。その後育児期間を経て現在は、認知心理学を基に数学と科学などのつながりを学べる「算数・数学塾」を企画運営しながら家庭教育を研究。子どもたちが不思議なものに出会って驚いたり感動したりする瞬間に立ち会えるのが幸せ。
2012年より東京大学大学院工学系研究科で工学教育にも関わっている。
2008年に立ち上げたNPO法人センス・オブ・ワンダーの代表も務め、東京大学工学部や研究機関と共に子どものためのサイエンスカフェなどを企画開催。

NPO法人センス・オブ・ワンダーのブログ
http://sense-of-wonder-2008.cocolog-nifty.com/blog/

子供と学ぶ家庭教育のススメ~家庭教育研究所 家庭で伸ばす子供の才能~
http://homeeducation.cocolog-nifty.com/blog/
「算数・数学塾」の企画・運営の中で発見したことや、二児の母として子どもを育てる上で実践してきた家庭学習のヒントとその成果などをつづったブログです。

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