受験生のみなさま

中学受験と高校受験で迷った時は…

2015年01月01日

道路

中学受験をするか、公立中に進んで高校受験をするか…
迷ったときは、どのように考えれば納得の結論を出せるでしょうか。

大学受験をひとつのゴールと捉えて(もちろん、人生のゴールとはいえないけれど)、「どちらのコースがより難関大へ行きやすいか?」と考える人もいるかもしれませんが、それは中高六年間を過ごしてみての結果に過ぎず、狙ってそうなるとも限りませんので、まずは必然的に違う部分を比べてみます。

(1) 受験勉強の時期が三年ずれる。
これは大きな違いです。子どもの三年間は大きい。中学受験では親が願書を書いて親が提出しに行き、高校受験では子どもが願書を書いて子どもが提出しに行くというくらい違います。日々の勉強を組み立てるにしても、高校受験では子ども自身が段取りも実施もするということが多いでしょう。逆からいえば、「親力」を発揮してよりよい方向や状態に導きたいと思っても、高校受験では親の関与する余地が少ないということです。

発達がゆっくりだったり凸凹だったりする場合は特に、この三年を待つ価値はあるといえます。我が家の長男の場合、高校受験を選んだことでずいぶん「勉強をすることができる」状態になったのでよかったと思いますが、一方、中学受験を選んだ次男もずいぶんな凸凹クンでした。しかし次男の場合、中学受験勉強という機会を通して「凹」の部分をかなり補うことができ、勉強にも友だち付き合いにも不安が少なくなった状態で中学進学を迎えられたのでこれまたよかったのです。なかなかここの判断は一筋縄ではいきません。

また、高校受験では、本人の志向がよりはっきりしてくるため、音楽系、美術系など、特殊な進路も選択肢に入ってくるという違いもあります。長男の場合は高専を選んだのですが、中学受験をしたらこんな進路は思いつかなかったでしょう。中学受験をするときは、まだ本人の適性もはっきりしない部分が多いところで、良くも悪くも親の誘導が効いてしまう中での学校選びですから、これは非常に親の眼力が問われるところです。

(2) 中学三年間を過ごす環境が違う。
公立中については、学校の違いといってもあまり定まったものではなく、異動により校長が変われば変わってしまう程度のものです。もちろん、誰でも通える公立中では、極端なことをするわけにもいきませんので、強烈なカラーがないところが利点でも弱点でもあります。

私立中であれば、根本に学校のポリシーがあり、それに従って教職員も選ばれ、カリキュラムを組み、またそれに合わせるように入試を行って生徒を集めるわけですから、はっきりしたカラーがあります。

いわば、選び選ばれた環境で中学時代を過ごすかどうか。水に合えばとことん快適、しかし、合わなければ公立のほうがマシという場合だってなくはありません。

(3) 受験に分断されない時期をどこで取るか。
受験勉強が佳境のころはほかのことをする時間があまり取れません。中学受験をしないことと、高校受験をしないこと…どちらのほうがより価値が高いのかは、状況により異なります。たとえば、音楽やスポーツなどを本気にやっている場合は、中学受験で分断したくないということもあるでしょう。そうでなければ、思春期前後のややこしい時期をトータルで支えてくれて、一生の友人もしっかりできる六年間に大きな価値を感じるかもしれません。

(4) 費用が違う。
いうまでもないことですが、私学へ行けば余分にお金がかかります。直接かかる学費のほかにも、交通費や交際費がかかったり、部活や旅行の費用も違ってきたりするので、ある程度ゆとりがあることが必要です。

そんなこんなで、考えることはたくさんあります。そして結局のところ、「地理的にも学費的にも学力的にも通える範囲で気に入った学校が存在するか」という現実問題が最後の重要な鍵を握っています。

大学に入学するとき、あるいはもっと年をとったとき、「あの学校に行ってよかった」と思えるかどうか。我が家では、ひとりが高校受験、ふたりが中学受験という内訳になりました。上二人に関しては、すでに次のステージ(大学)が見えてきたところで、ほぼ「よかった」という確信が持てています。下の娘はまだ中二なのでこの先どうなるかわかりませんが、私としては(2)のありがたみを日々感じているところで、心情的には「経済的に許せば中学受験」という気持ちが強いです。けれどこの結論は、家庭状況により、親のポリシーにより、お子さんの資質により、当然変わってくるはずです。くれぐれも、見栄や風潮に影響されず、納得の行く結論を出されますように。

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[アンダンテ]


■プロフィール アンダンテ


あんだんて●中学受験で全落ちして公立中学に通うが、半年後の欠員募集によって女子学院に転入。大学受験では全勝し現役で東京大学理科二類に入学。同大学院修士卒。現在はメーカー勤務。国語が苦手な次男、算数が苦手な長女の中学受験生活を綴ったブログ「アンダンテのだんだんと中受日記」が人気ブログとなり、「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと」(ダイヤモンド社) として出版された。

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