保護者のみなさま

子どもの進路選びをサポートするうえで大事なこと―子どもの考えを「聴く」ということ

2021年05月01日

並んで座る親子

「子どもの進路選択をどのようにサポートしたら良いのだろう。」

そう感じたことのある保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

お子さんの将来を応援するために
お子さんにアドバイスをしたり進学先の情報を集めたりしている
保護者の方もいらっしゃるかもしれません。

日常の中で、お子さんの将来のためにできることは何なのでしょうか。

実は、お子さんの話を「聴く」ことが
お子さんにとって大きな力になります。

この記事では、聴くことの定義や、必要となる姿勢、聴くことが進路選択のサポートにつながっていることをお伝えしたいと思います。

お子さんとの日々の関わりの中で、少しでもご活用いただければ幸いです。

■子どもの話を「聴く」とは、発言の背景や願いに思いを馳せること

お子さんの話を「聴く」とはどのような状態を指すのでしょうか。

実は、私たちは普段、相手の話の25%ほどしか受け取れていないと言われています。
驚くべき数値ですよね。

「聴く」という言葉と似ているものに「聞く」があります。
「聞く」と「聴く」は同じ読み方ですが、その意味は全く異なるものです。

「聞く」はhearであり、
聞こえてくることを捉えるという受動的な態度を意味します。
つまり、「聞く」では音にのみ意識が向けられています。

一方、「聴く」はlistenであり、
その人の言葉以外にも意識を向けた能動的な態度を意味します。

例えば、その人の表情、トーン、言葉の背景などの
言葉そのもの以外にも意識が向けられます。

お子さんの話を受け取るときは
「聴く」ことを意識していただきたいです。

お子さんの話を聴いていると思っていても、
もしかしたら、それは、言葉を単なる音として受け取っていたり、
表面的な意味だけを受け取っていたりする可能性があります。

お子さんの発言の背景には
どんな思いがあるかを考えてみること。
それが大切な姿勢になります。

お子さんの言葉、行動、感情の背景には、
必ず“願い”があります。

そのことを念頭に置いて、
お子さんは本当はどうしたいのかという願いや
お子さんの言葉の意味は何なのかということに
思いを馳せてほしいと思います。

直接言葉として表面化しない、
お子さんの言葉の背景や願いを聴くことを意識する。

そのことがお子さんの思考力を促す大きな力になります。

■“評価”や“否定”ではなく、“好奇心”を持って子どもの話を聴く

お子さんが思ったことを話してくれたときには、
“評価”や“否定”ではなく、“好奇心”を持って話を聴くことが大切です。

将来の夢や今後の進路についてお子さんが話してくれたとき
評価や否定の言葉を返してしまうと
お子さんはそれ以上話す余地がなくなってしまいます。

評価や否定の言葉には
「何を考えてるの?」
「その考え方は甘い」
「そんなことできるわけがない」などがあります。

お子さんの言ったことを
否定したり評価をしたりしてしまうことは、
お子さんにそう思ってはいけないということを
伝えることにもなります。

それはお子さんの思考を止めてしまうことを意味します。
自分の進路について考えるきっかけがなくなってしまうということです。

それでは、どのようにしてお子さんの話を聴いたら良いのでしょうか。

お子さんの話を聴くときに大切なことの一つに、“好奇心”があります。

子どもさんの話に判断を下すのではなく、
好奇心を持ってその話をするに至った背景やお子さんの願いに耳を傾けること。

「どうしてその考えに至ったんだろう」と
好奇心を持って話を聴くことで、
考えの背景について尋ねる質問をすることができます。

その質問をきっかけに、
お子さんは自分の進路について深く考えることができ、
自己理解を深めていくことができます。

好奇心を持ってお子さんの話を聴くことが
進路選択のサポートになるのです。

■自分の考えを受け取ってもらう時間が、自己理解につながり、進路選択のサポートになる

お子さんの話を「聴く」ために必要なのは、
好奇心だけではありません。

“受容”や“共感”の姿勢を持ってお子さんの話を聴くことが大切です。

受容とは、お子さんの考えを受け入れることです。

共感とは、お子さんが感じたことを理解したと伝え返すことです。
つまり、お子さんの立場から見ると
どのように物事が見えるかを感じるということです。

例えば、
「英語の勉強が楽しいから、外国語学部に興味がある」と
話してくれたお子さんがいたとします。

そのとき
「外国語学部に興味があるんだ」
「英語の勉強が楽しいんだね」
などとお子さんの考えを受け入れ、
お子さんの感じたことを伝え返すことが
受容と共感です。

受容と共感は、
お子さんが物事をどう捉えたかを尊重すること、
つまり、お子さんの“感性”を大切にすることなのです。

自分の興味や、どう感じているかを大切にされる時間は、
お子さんが進路選択をするうえで必要です。

自分の考えを聴いてもらうことで
お子さんは自分が考えていることへの理解を深めていくことができるからです。

お子さんの進路選びをサポートするために
お子さんの話を聴いていただきたいと思います。



中村小百合さんのこれまでの記事
子どもの進路選択は、親の影響が大きい。だからこそ、子ども自身が「どう思うか」に耳を傾ける時間を




[中村小百合]


中村小百合

■プロフィール 中村 小百合(なかむら さゆり)


国家資格キャリアコンサルタント。同志社大学 文学部 英文学科 卒業。10代の頃、親や周りの大人の想いに応えたいと思う一方で、自分の進路や人間関係に対して、大切にしたいことに迷い、悩み、葛藤していた。大学卒業後、教育業界に就職し、延べ3000人以上の中高生の進路カウンセリングの支援を経験する。現在は、10代の子を持つ親御さんたちが、進学・就職・人間関係に悩む我が子への想いを一人で抱えず、自分自身を責めることなく、誰かに素直な心で話せる機会、そして、親子間での理解をあきらめずに、より良い親子のコミュニケーションのあり方を追求していく機会を実現するために、コーチングを行っている。また、10代の進路選択をサポートしている。

オフィシャルWebサイト
https://career-design-lab.net/

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