保護者のみなさま

おうち実験室~親子で発見する算数と理科 第58回:二等辺三角形を使ったあかりを作ろう

2019年09月01日

完成したあかり

三角形の中でも、2つの辺の長さが等しい三角形を二等辺三角形といいます。3つの辺の長さが等しい三角形は正三角形といいます。今回は二等辺三角形を使って、美しいあかりを作ります。

<準備するもの>
・コピー用紙より厚めの紙(A4サイズ) 2枚
・LEDキャンドルライト(ボタン電池式で直径が4センチメートルくらいのもの) 1個
・定規
・えんぴつ
・カッター
・のり

底辺が2センチメートルで高さが10センチメートルの二等辺三角形を描いて切り、次に底辺が2センチメートルで高さが12センチメートルの二等辺三角形を描いて切る、という手順で進め、最後にドーム状に貼り合わせた2つを重ねてあかりを作ります。

<二等辺三角形を描こう>
①高さが10センチメートルの二等辺三角形を描きます
写真の様にA4の紙を横向きにして、下端から1センチメートルの距離に線を引きます(直線A)。今回はコンパスを使わずに二等辺三角形を描くため、二等辺三角形を描くための準備をします。直線Aから10センチメートル上に線を引きます(直線B)。
直線Aは、左端から2センチメートルのところに印をつけ、さらにその印から2センチメートル間隔で印をつけていきます。これを紙の右端まで繰り返すと14個の印がついて右端が少しあまります。
直線Bは、まずは左端から1センチメートルのところに印をつけ、その印から2センチメートル間隔で印をつけていきます。これを右端まで繰り返して全部で14個の印をつけます。

紙に線を引き印をつける

②二等辺三角形を描きます
上下の点を結んで、底辺が2センチメートル、高さが10センチメートルの二等辺三角形を14個描きます。三角形同士の間にもまた逆さの三角形ができていますね。

点を結んで二等辺三角形を描く

同じ手順で、もう一枚の紙に高さが12センチメートルの二等辺三角形を描きます。

<二等辺三角形になる理由を説明しよう>
今回はコンパスを使わずに二等辺三角形を描きましたが、本当にこれらは二等辺三角形なのでしょうか? 見た目はそのように見えますが、みなさんは説明できますか?
小学校では学びませんが、あることがらについて、理由などと共に真実であることを明らかにすることを「証明」といいます。中学生になったら証明について学びますが、小学生のみなさんでも十分に考えることができますので挑戦してみましょう。

①2つの三角形が同じということを説明する
紙の左端に平行で、点Cを通る線を引きます。分かりやすいように三角形をピンク色と水色にぬりましたので見てみましょう。

わかりやすく印をつけた三角形

どちらの三角形も底辺は1センチメートルになっています。底辺に垂直な辺も、どちらも10センチメートルです。そしてそれらの辺の間にある角はそれぞれ直角です。もしこの2つの三角形をぴったり重ね合わせることができる場合(合同といいます)、残った辺どうしも同じ長さだということになります。
今分かっているのは、2つの辺とその間にある角が同じだということです。5年生で学びますが、2つの辺とその間にある角が同じ場合、三角形は合同になることが分かっています。つまり、ピンク色の三角形と水色の三角形は合同なのです。

②三角形ABCは二等辺三角形ということを説明する
2つの三角形は合同なので、辺ABと辺ACも同じ長さになります。三角形ABCは、辺ABと辺ACが同じ長さなので二等辺三角形だということが説明できました。二等辺三角形だということがわかりましたので、安心して進めていきましょう。

<切って組み立てよう>
①二等辺三角形を切ります
描いた線に沿って、写真の様に切ります。

切り抜いた三角形

②下の部分を貼り合わせます
ぐるっと丸めて紙の両端を、下の右端の余った部分をのりしろとして貼り合わせます。

下の部分を貼り合わせた紙

③ドームの形にする
それぞれの二等辺三角形の対面にある二等辺三角形の先どうしを貼り合わせます。全てを貼り合わせるとドームのような形になります。

向かい合う三角形の先端を貼り合わせる

④高いドームを作る
高さが12センチメートルの二等辺三角形も同じように組み立てて、高いドームを作ります。

完成した高いドーム

⑤低いドームに高いドームをかぶせる
低いドームに高いドームをかぶせたら完成です。中にLEDライトを入れてあかりをともしてみましょう。


今回の様に、「本当に二等辺三角形かな?」と疑問に思ったことを、算数の証拠をもとに説明するのはとても大切なことです。きちんと証明された二等辺三角形は規則正しく美しい形ですね。正三角形とは違って高さも色々なものがあるので工作で活やくしそうです。
例えば外側のドームを貼り合わせずに、二等辺三角形を外向きにえんぴつなどで巻くと、花のようなあかりもできます。色々と工夫して楽しんでみて下さい。

花のようなあかり

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[中牟田 宴子]


中牟田 宴子

■プロフィール 中牟田 宴子(なかむた やすこ)


家庭教育研究家。
九州大学卒業。大学では認知心理学を専攻。高2と中3の男の子の母。

大学卒業後は大手メーカーでシステムエンジニアとしてプログラムの設計と開発を担当する。その後育児期間を経て現在は、認知心理学を基に数学と科学などのつながりを学べる「算数・数学塾」を企画運営しながら家庭教育を研究。子どもたちが不思議なものに出会って驚いたり感動したりする瞬間に立ち会えるのが幸せ。
2012年より5年間東京大学大学院工学系研究科で工学教育に関わった。
NPO法人センス・オブ・ワンダーの代表を務め、東京大学工学部や研究機関と共に子どものためのサイエンスカフェなどを企画開催。
認知心理学に基づくナカムタメソッドの研究開発を行い、算数とアート、理科などが融合したコンテンツの開発と普及を行っている。

NPO法人センス・オブ・ワンダーのブログ
http://sense-of-wonder-2008.cocolog-nifty.com/blog/

子供と学ぶ家庭教育のススメ~家庭教育研究所 家庭で伸ばす子供の才能~
http://homeeducation.cocolog-nifty.com/blog/
「算数・数学塾」の企画・運営の中で発見したことや、二児の母として子どもを育てる上で実践してきた家庭学習のヒントとその成果などをつづったブログです。

現在、さいたま市にて開校している「さんすう大好き!」が生まれる教室、「算数・数学塾」のWEBサイト
http://sansusugaku.wixsite.com/home

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