保護者のみなさま

困った!への対処法 ~のんびりさんの場合~

2018年11月01日

かたつむり

今までこのコーナーでは、どのように家庭学習に取り組んだらいいのかを書いてきました。ところが、なかなか思うようにはいかないと感じている方も少なくないのではないでしょうか。
それは、同じ学びを提供したとしても、どのように取り組み、どのように成果が出るかは、子どもによって大きく異なるからです。

一度学んだだけで、その後は特に同じ内容を繰り返さなくても、忘れたり間違えたりすることがほとんどない子も中にはいます。が、数としては少数派でしょう。
一定の学力をつけるためには、それなりの学習の質と量が必要です。学んだ内容を定着させるためには、繰り返しが必要ですし、より深く広く理解をと考えれば質の向上が欠かせません。

そのうち、まず「学習量の確保」が課題となることの多いのんびりさんには、どう対処していけばいいのでしょうか。

のんびりさんの困った!その①
準備からしてモタモタ!

【対処法】
~無駄な手間のカット~
学年が上がるにつれ、つい学習を子ども任せにしていませんか。のんびりさんなら特に学習効率の悪さを改善するため、親が環境を整える手助けをしてもいいと思います
勉強の準備時間をカットするのに、文具や問題集など、勉強する際に必要なもの一式を、全て透明なお道具箱のようなケースに入れてまとめると、その箱ひとつで準備が済みます。筆記用具も筆箱に入れずに透明なトレーに入れるといいですね。このひと工夫で勉強場所も自由に選べますよ。

~子どもに合った学習時間帯の把握~
のんびりさんには、集中力が持たない、集中できない子もいると思います。その場合、よりよい状態で学習に取り組めるよう、子どもが最も落ち着いていられる時間を学習に充てましょう。「学校から帰ってすぐ」にこだわらずに、「おやつの後」「夕食の直後」など、寝る時間に悪影響を与えない範囲で調整してみましょう。宿題やその日の課題を一気にやらずに、分けて取り組ませてもいいですね。

のんびりさんの困った!その②
宿題を終わらせるだけで精一杯!

【対処法】
~宿題への取り組み方の把握~
本人に「早くやりなさい!」「なんでできないの?」と言っても、なんの意味もありません。まず、日々の宿題が何分で終わらせることを前提に出されているか、担任の先生に確認します。そして、わが子の現状とどれくらい乖離しているか把握しましょう。
その上で、子どもがどこに時間をかけているのか、宿題をやっている間にじっくり観察をしてください。見つかった課題によって、次の一手が変わってくるからです。
例)算数
①理解はしているけれど計算が遅い→簡単な計算(学年さかのぼりもOK)をする時間を朝勉強などで5分でもいいので確保する(時間でなく問数で設定もあり)
②単元の学習内容がわかっていない→家庭学習で親が教科書や参考書をベースに再度解説をする
③「書くこと」自体が遅い→丁寧さと速さのバランスを子どもと探る、書き写しが苦手なら親が読み上げる
内容がわからないまま先へ進むと、学年が上がった時にお手上げになってしまいます。学習内容の理解を念頭に置きながら、小学生のうちに親が積極的に関わってみてください。

~理解不足箇所のリアルタイムでのサポート~
上記の②と少しかぶりますが、のんびりさんの学習に際しては、間違いや理解不足、勘違いがあったら、その場で直しを促したり、ヒントをあげたりして、学習時間が無駄に延びるのを避けたいですね。
問数をこなすのが難しいのんびりさんだからこそ、解いた問題がそのまま力になるようにタイミングを逃さずサポートすべきです。ここで焦るあまり、教え込みすぎないこと。本人がどう考えているか引き出し、それを修正しながら、正解までの道のりを一緒にたどるとよいと思います。自分で考える力を奪わずに進めましょう。

~緊張感のある環境づくり~
学年が上がると宿題だけでは学習量としては不足です。ですから、上記の対策を取りながら、宿題に充てる時間に制限を設けるのもよいと思います。時間が過ぎたら、家庭学習を終えるまで宿題には手をつけさせません。
宿題をやらずに学校へ行くのは子ども達も抵抗があるので、「まずい!」と危機感を持ちます。それで、のんびりさんなりに時間を意識するようになるのではと考えます。
また、中学生になれば、部活だ塾だと生活が忙しくなり、時間内に多くの問題に取り組まないといけない定期テストも始まります。小学生のうちに、ダラダラと学習する癖を脱したいものですね。

のんびりさんの困った!その③
子どもはどこ吹く風で、親のイライラが止まらない!

【対処法】
~勉強に関しては、意識して距離を保つ~
どうしても我が子には期待や心配といった感情が入り込みます。特に「頭の回転が速い、テキパキと物事をこなせるお父さん・お母さん」と「のんびりさんの子ども」の組み合わせだと、学習に向かうペースが全く異なるため、イライラを募らせることが多いようです。感情が爆発して親子関係が悪化の一途をたどる…というケースも。
勉強に寄り添う際に、子どもと親である自分の間に一枚壁があるという意識を持って接してみてください。立ち入ってはいけない領域に子どもはいるのだという意識が、カーッとなって踏み込んでしまうのを立ち止まらせてくれますよ。
家庭を親子にとって嫌な場所にしてしまわないための対処です。

実は私の娘がのんびりさんです。
学習面でのんびりさんを放置してしまうと、ズルズルと遅れ、その遅れを取り戻すのにとてつもない労力を要します。そうならないように、子どもの状態の把握に力を注ぎましょう。
のんびりさんにしっかり力がつき、自立学習できるようになるまで、親は微調整を加えながら、根気よく対応してあげたいですね。

しーままりんさんのこれまでの記事 今月の"家族のテーマ"バックナンバー

親の教育方針&家庭学習の大切さ
就学前や低学年から家庭学習をすべき?
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"勉強が苦手な親は、子どもに教えられない"は本当か
夏休みを利用した机の上以外の学習
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子どものタイプ別 漢字・語彙のおすすめ学習法

[しーままりん]


■プロフィール しーままりん


東京大学教育学部卒。
経済的に恵まれた環境とは言えない中、ひょんなことから中学受験を知り、都内国立中学へ進学。
都内国立高校を経て、東京大学現役合格。
学ぶことで将来の選択肢が増えることを、身を持って実感する。
金融機関等に勤務の後、現在は自身の夢であった寺子屋を運営。
また、生徒の保護者に限らず、周辺地域の小中学生の親からの学習相談にも対応している。

二児の母。
思うようにいかない子育てや家庭学習、寺子屋の生徒を通しての気づきなどを、都度、正直にブログに綴っている。
ブログ:ハピ勉したい!

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