保護者のみなさま

“勉強が苦手な親は、子どもに教えられない”は本当か

2018年07月01日

机の上の鉛筆

早いものであっという間に1学期も終わりですね。学習が進むにつれて、苦手な分野が出てきたお子さんもいるかもしれません。いざ我が子に教えようとしたら思うようにいかないと、壁にぶつかっている方も少なからずいるのではないでしょうか。親自身が勉強が得意か苦手かによって、家庭学習をする中でどんな悩みを抱くのか、そしてそれにどう対処していけばよいか、見ていきたいと思います。

・「勉強が苦手だから、子どもに教えられない」は本当か



私が学習相談にのっている方から、「私が勉強苦手だったから、上手く教えられない。」とため息交じりに言われることがしょっちゅうあります。そのたびに、私はもったいないと思うのです。
家庭学習はお子さんの調子がいい時ばかりではなく、悪い時も寄り添わなければいけません。そんな時、「わからない」「できない」という気持ちをわかってくれる親がいてくれたら、どれだけ子どもは救われるでしょう!

教える際にも、自分が子どもだった頃に立ち返ってみてください。「子どもが何をわかっていないのかわからない」というのは、大人目線で見てしまっているからかもしれません。自分が子どもの頃、どんなところがわかりにくかったか、どんな説明が聞きやすかったか、やる気が出た時のきっかけは何だったか…「勉強が苦手だった」からこそ、わかることもあると思います。過去の経験をぜひ子どもに活かしてほしいですね。

また、教える内容についても今は質の良い参考書がレベルごとにいろいろ出ています。教科書だけでなく、参考書も親が子どもをフォローする、または伸ばす上でぜひとも活用してほしいです。
別に親が授業できるようになる必要はなく、一緒に参考書を読みながら理解を深める形でいいではないですか。力がある子どもなら、少しずつ参考書片手に自学自習するようになるかもしれません。教え方や内容がわからないなら、参考書をぜひ入手しましょう。
どの参考書がいいかわからなければ、定番の参考書を書店で見てみてください。子どもと一緒に選ぶのもいいですよ。

・自由自在(算数・国語・社会・理科 1・2年、3・4年、高学年の3分冊)(増進堂・受験研究社)
・?に答える小学算数(3~6年で1冊)(学研教育出版)
・これでわかる小学算数(学年別)(文英堂)

これらは基礎から応用まで扱っており、個人的にお勧めですが、フォントや字の大きさ、カラーの使い方、説明・図解の仕方など、子どもの好みも考慮して選ぶと長く使えると思います。

そして、一番の強みは、子どもが何か出来るようになった時に、本心から「すごい!」「やったね!」と言うことができる点です。同じ目線で寄り添った分、心からの褒め言葉は子どもにもすんなり受け入れられるものだと思います。

・「勉強が得意だったから、子どもに上手に教えられる」は本当か



前者と対になるのが、親自身が勉強であまり苦労せずに本人が望んだレベルに達していた人の場合です。「勉強が得意だったから、教えられる」というのはあながち間違っていないかと思います。ですが、「『わが子』に『上手に』教えられるか」というと、「わが子は別」という声が意外に多いのです。

勉強が出来た親は、自分のレベルと子どものレベルを同一視しがちです。「これくらいなら教えなくてもできるだろう。」「こんな簡単なところでつまずくわけがない。」というように。わが子への期待は誰しも持つものですが、この期待と子どもとの差が大きい場合、子どもに諦めの気持ちを持ってしまったり、必要以上にショックを受けてしまったりするようです。

また、「教えられる」からこそ陥りやすいのが、教えすぎてしまうこと。前者のタイプの親からすれば、なんて贅沢な悩みかと思うかもしれませんが、「早くわからせたい」がために、本人が自分で理解し、解き終えるのを待てないのです。教え込んだ結果、その時は出来たように見えて安心しますが、後日全く分かっていなかったことが判明するわけです。模倣することで理解や定着が進むことももちろんありますが、自力で思考をめぐらせる時間が確保されなければ、親の教えている内容の多くがBGMのようになってしまいます。

勉強が出来た親、教えられる親は、まず自分と子どもとの切り離しを意識的に行い、「勉強するのは子ども」と再認識しましょう。すると、子どもに合った学習レベルや学習法を見つけたり選択したりが容易になります。また、無駄に感情的になることや、それによる親子関係の悪化を回避できますよ。そうすれば、親が教える内容が子どもにフィットしていくでしょう。

どんな親も子どもに「教える」際のいい点も難しい点もあります。
「隣の芝生は青い」もの。
親である自分の経験や知識を、どうしたらわが子に還元できるか、考えていきたいものです。



しーままりんさんのこれまでの記事 今月の"家族のテーマ"バックナンバー

親の教育方針&家庭学習の大切さ
就学前や低学年から家庭学習をすべき?
子どもが学校で何を学んでいるか知っていますか?

[しーままりん]


■プロフィール しーままりん


東京大学教育学部卒。
経済的に恵まれた環境とは言えない中、ひょんなことから中学受験を知り、都内国立中学へ進学。
都内国立高校を経て、東京大学現役合格。
学ぶことで将来の選択肢が増えることを、身を持って実感する。
金融機関等に勤務の後、現在は自身の夢であった寺子屋を運営。
また、生徒の保護者に限らず、周辺地域の小中学生の親からの学習相談にも対応している。

二児の母。
思うようにいかない子育てや家庭学習、寺子屋の生徒を通しての気づきなどを、都度、正直にブログに綴っている。
ブログ:ハピ勉したい!

学校情報検索して資料請求をしよう!

  • 中学校を探す
  • 高等学校を探す
  • 塾を探す
  • 中学校のイベントを探す
  • 高等学校のイベントを探す
  • ラクラク一括資料請求
  • 資料請求コードで一括請求

PR

今すぐチェック!! 編集部オススメ記事

大学・短期大学・専門学校を探すならこちらから

ページの先頭へ