保護者のみなさま

楽しみながら親子で学ぶためにできること【その1】―とにかく実物を見せること

2017年09月01日

恐竜の化石

漢字の練習や計算ドリルで毎日机に座る習慣をつけることは大切なことなのですが、机の上での勉強以外にも親子で学べる機会はたくさんあります。特に小学生のうちは「実物を見る」という体験を通して子どもの興味を引き出し、知的好奇心を育てることを机の上の勉強よりも大事にしたいと私たちは考えていました。
なぜなら、子どもが本当に机の上の勉強をたくさんしなくてはいけないのは、もっと先の中高生になってからで、そのときに原動力となる学習意欲を高めるには、勉強することを楽しめる心を育てておくことが一番効率のいい方法だと思っていたからです。

インターネットの普及に伴い、今は何でも写真や映像で見ることができます。だから別に実物を見なくても何がどういうものか大体分かることは確かですし、最近の若者の「内向き志向」はそういうところから来ているのかも知れません。でも、そういう時代だからこそ「実物を見る」という体験は、子どもたちにとってとても大切だと私たちは思います。
なぜなら心を動かされるような体験は「実物」でないとできないからです。それに「におい」とか「触覚」は決して映像では感じることはできませんし、ものの大きさも映像ではピンとこないこともよくあります。子どもが「映像と実物は違う」という実体験をすることにより、映像だけで満足せず「実際に行って見てみたい」、そんな探求心も育つと思うのです。

定番のようで、動物園や水族館にはそんな実体験ができる機会がたくさんあります。子どもたちは動物が大好きですから、興味を持たせるのに苦労はいりません。最近の動物園や水族館は見るだけでなく、餌をやったり、触ったりと体験できるプログラムも充実していて大人も十分楽しめます。
息子が小さい頃は千葉県鴨川市にある水族館によく行きましたが、シャチの大きさとジャンプしたときの水しぶきは強烈なインパクトでした。これは絶対に図鑑や映像を見るだけでは感じることができないことだと思います。

こういった「実体験」をより楽しむコツとしておすすめしたいのは、行く前に少し「予習」をしておくということです。動物園に行くならどのような動物がいるのか調べて、子どもと図鑑で見ておくのです。そうすると子どもの頭の中でできたイメージと実際に見たもの、想像していたより大きいとか、触ってみると柔らかいとか、イメージと実物のギャップがより興味を引き出してくれます。息子もいろんなカブトムシの種類を図鑑で見て覚えていた時期がありましたが、そのときに実物を見たときには興奮して本当に喜んでいました。
もうひとつは飼育員さんなどが説明をしてくれるプログラムなどに、できるだけ参加してみるということです。ただ見るだけでは気づかないことも、説明をしてもらって改めて観察をすると「なるほど」と親子で楽しめ、興味はさらに深まります。

博物館も楽しめます。私たちも東京都の上野にある国立科学博物館によく行きました。一日で全部見ようとするとひとつひとつがじっくり見られないので、年間パス(価格もリーズナブルです)を購入して、雨の日の週末などに繰り返し行っていました。現在は埼玉県の大宮に移転していますが、東京都の秋葉原にあった交通博物館も息子は大好きでよく通っていました。成田空港の近くにある航空科学博物館も、本物の飛行機の発着が間近に見られて大人でも楽しめると思います。
余談ですが新幹線は乗るとその速さを実感しにくいので、あえて「こだま」しか止まらない駅で途中下車して、駅のホームで「のぞみ」が通過するのを見るのがおすすめです。決して映像では体験できないその迫力に、大人でも圧倒されると思います。

「その経験がどの教科のどの勉強に役立つの?」と思われる方もいるでしょう。確かに具体的に何に役に立つかということは見えにくいかも知れません。でも繰り返しになりますが、育てたいのは子どもの「知識」ではなく「心」なのです。実物を見て感動する、興味を深める、そういった経験の積み重ねが知的好奇心、学習意欲を育てると私たちは信じています。

“かずとゆか”さんのこれまでの記事 今月の"家族のテーマ"バックナンバー
小学生のうちに身に付けておきたい力【その1】―毎日、勉強机に座る習慣
小学生のうちに身に付けておきたい力【その2】―自信と意欲
小学生のうちに身に付けておきたい力【その3】―知的好奇心
小学生のうちに身に付けておきたい力【その4】―コツコツとがんばる力
我が家の子育てと教育方針【その1】―中学受験をしてもバイオリンを止めずに続けさせた理由
我が家の子育てと教育方針【その2】―自分の考えを持つということ
我が家の子育てと教育方針【その3】―楽しませることの大切さ
我が家の子育てと教育方針【その4】―社会性が何よりも大切
我が家の子育てと教育方針【その5】―人とは違うことをするということ

[かずとゆか]


■プロフィール かずとゆか


フルタイムの共働き夫婦。執筆担当の夫はずっと塾には通わず公立小中から県立高校を経て東大・京大現役ダブル合格。高校在学中には交換留学生としてオーストラリア・クイーンズランド州に1年間滞在した。東京大学工学部卒業後、外資系証券会社に入社、数社を渡り歩き現在に至る。
取材担当の妻は都内私立中高一貫の女子校から私立大学工学部卒業の当時は希少だった理系女子。邦銀のロンドン拠点赴任を経て現在は外資系証券会社に勤務。仕事は絶対に辞めないというこだわりのもと子育てや家事との両立を目指している。子育てが一息ついた現在は社内の東北被災地ボランティアを通し社会貢献にも努めている。
勉強は塾に行かなくてもできるという信念から、息子も大手進学塾には通わずに中学受験に挑戦。少年野球とヴァイオリンを最後まで続けながら都内国立中学に合格した。ブログ「大手進学塾に行かない共働きの中学受験」、著書「小学生生活を犠牲にしない中学受験」を通して健全な小学生生活を犠牲にしない中学受験を提唱。

大手進学塾に行かない共働きの中学受験
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