保護者のみなさま

おうち実験室~親子で発見する算数と理科 第28回:公倍数を使って正方形のしきものを作ろう

2017年03月01日

カラフルなフェルトタイル

前回の公約数(「公約数を使ってトレーをかざろう」)に続き、公倍数のお話です。公倍数はその後に学ぶ通分へとつながっていきますし、工作などでも利用することができます。

今回は長方形のタイルをしきつめて正方形のしきものを作るために公倍数を使ってみましょう。できあがったしきものはかざってもよいですし、キッチンでポットスタンド(熱いおなべなどの下にしいて使うもの)として使うこともできます。楽しく工作しながら公倍数の使い方を学びましょう。

<準備するもの>

工作用紙で作った型紙を載せたフェルト

・タイルにするフェルト(のりしろ部分も入れて1枚につき4cm×5cm必要)を計算した枚数分
 ※タイルの形は写真の型紙(工作用紙)を参考にしてください
・工作用紙(写真のように切って型紙にする)
・はさみ
・定規
・木工用ボンド

1.長方形のタイルで正方形を作ろう
今回使うタイルの大きさはたてが3センチメートル、横が4センチメートルの長方形で、はりあわせるためののりしろが4個ついています。1辺が1センチメートルの正方形が飛び出ている部分がのりしろです。
さて、ここで一緒に考えてみましょう。この長方形を何枚か並べて正方形を作りたいと思います。のりしろ部分はかくれてしまうので気にせず、たてが3センチメートル、横が4センチメートルの長方形を並べることを考えて下さい。正方形はいくつも作ることができるのですが、一番小さい正方形を作って下さい。その時、正方形の1辺は何センチメートルになるでしょう?

2.タイルの並べ方を考えよう
正方形を作るということは、たての長さと横の長さを同じにするということです。長方形を横に並べていくと、1個では4センチメートル、2個では8センチメートル…となります。長さは長方形の横の長さである4の倍数になりますね。
次にたて方向を考えると、1個では3センチメートル、2個では6センチメートル…となり、長さは3の倍数になります。
たての長さと横の長さを同じにするということは、4の倍数でもあり、3の倍数でもある数をさがすということです。つまり3と4の公倍数をさがすのです。
まずは4の倍数を書き出してみましょう。「4、8、12、16、20…」となります。3の倍数は「3、6、9、12、15…」となり、3と4の共通の倍数、12を見つけることができました。これは一番小さい公倍数なので最小公倍数といいます。まだ公倍数を習っていない場合は、図を描くと答えが見つかるでしょう。

3.タイルは何枚いるかな?
計算では1辺が12センチメートルの正方形ができることが分かりました。
横に並べる枚数は「12÷4=3」で3枚、たてに並べる枚数は「12÷3=4」で4枚になります。
全部で必要なタイルの数は、たてに4列、横に3列なので4×3=12。12枚のタイルが必要です。好きな色のタイルを12枚準備して、さっそく並べてみましょう。

4.正方形を作ってみよう
まずは全てのタイルを同じ向きにそろえておきます。次に、タイルを横に3枚並べます。このタイルにはのりしろがありますが、必ずのりしろのうら側にボンドをぬってつないでいきます。
タイルを横に3枚並べる

たてにつなげる場合も同じようにのりしろのうら側にボンドをぬります。ボンドは工作用紙などの上に出しておいて、工作用紙を切ったものをへらとして使ってぬっていくとよいでしょう。
さらにタイルをつなげる

12枚つないでみると正方形になりましたか?

完成した正方形のしきもの

5.もっと大きな正方形を作るには
さらに大きな正方形を作るにはどうすればよいでしょう?
もう分かりますよね。12の次にくる3と4の公倍数を見つければいいのです。それは12の倍数になるので、12の次の公倍数は24になります。
この長方形のタイルをつなぐと1辺が24センチメートルの正方形もできるというわけです。

カラフルな正方形のしきものができましたか? 自分でタイルの長さを変えて色々なもようの正方形を作ってみるのもよいですね。

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第1回:今の勉強は何につながっているの?
第2回:キッチンでできる美しい密度の実験
第3回:百分率を使って芸術家になろう!
第4回:比を計算してプラバン工作をしよう!
第5回:速度を利用して世界旅行計画を立てよう!
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第8回:「はかる」コツを知って夏休み自由研究で使ってみよう!
第9回:夏休み自由研究で形のふしぎを調べてみよう!
第10回:数のしくみを知って算数をもっと好きになろう!
第11回:算数、理科好きな子が育つ家
第12回:「倍」を使ってポップコーンを作ろう!
第13回:アイスクリームづくりで確かめよう! 味も伝えられる「比」
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第15回:雪の上を歩いてみよう~圧力のお話~
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第18回:割合を調べて同じ味のスポーツドリンクを作ろう!
第19回:1ページを何分で解けば間に合うかな?~未来を予測する比例と反比例~
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第21回:面積を計算して作る美しいタイルのマグネット
第22回:小数を発見しよう!
第23回:ちょうどいいおだんごの数はいくつ?~公倍数と公約数~
第24回:分数を実験しよう~はじめての分数~
第25回:分数を実験しよう~仮分数と帯分数~
第26回:計算をくふうしてブレスレットを作ろう
第27回:公約数を使ってトレーをかざろう

[中牟田 宴子]


中牟田 宴子

■プロフィール 中牟田 宴子(なかむた やすこ)


家庭教育研究家。
九州大学卒業。大学では認知心理学を専攻。高2と中3の男の子の母。

大学卒業後は大手メーカーでシステムエンジニアとしてプログラムの設計と開発を担当する。その後育児期間を経て現在は、認知心理学を基に数学と科学などのつながりを学べる「算数・数学塾」を企画運営しながら家庭教育を研究。子どもたちが不思議なものに出会って驚いたり感動したりする瞬間に立ち会えるのが幸せ。
2012年より東京大学大学院工学系研究科で工学教育にも関わっている。
2008年に立ち上げたNPO法人センス・オブ・ワンダーの代表も務め、東京大学工学部や研究機関と共に子どものためのサイエンスカフェなどを企画開催。

NPO法人センス・オブ・ワンダーのブログ
http://sense-of-wonder-2008.cocolog-nifty.com/blog/

子供と学ぶ家庭教育のススメ~家庭教育研究所 家庭で伸ばす子供の才能~
http://homeeducation.cocolog-nifty.com/blog/
「算数・数学塾」の企画・運営の中で発見したことや、二児の母として子どもを育てる上で実践してきた家庭学習のヒントとその成果などをつづったブログです。

現在、さいたま市にて開校している「さんすう大好き!」が生まれる教室、「算数・数学塾」のWEBサイト
http://sansusugaku.wixsite.com/home

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