保護者のみなさま

おうち実験室~親子で発見する算数と理科 第24回:分数を実験しよう~はじめての分数~

2016年11月01日

いろんな折り方をした折り紙

小学3年生から学び始める分数ですが、学び始めにきちんと意味を知ることはとても大切なことです。
これまでに学んできた数は、数字が大きくなればなるほど大きさも大きくなりました。ところが分数の場合は分母が大きくなっても大きさは大きくならないどころか、分子が同じならばかえって小さくなってしまいます。
また、これまでに学んできた数は10のまとまりが区切りになっていて、小数はこれと同じ仕組みでしたが分数はそうはいきません。この二つのことが分数をむずかしく感じさせています。
分数は古代エジプトでも使われていましたが、もともとは一つのものを公平に分けるためのもので、分子が"1"の分数が重要でした。古代エジプトの人たちが、大切な食べ物をみんなで公平に分け合っているすがたを想像すると、なんだかわくわくしてきますよね。ここでは折り紙を折って分数を目で見ながら一緒に仕組みを調べてみましょう。

<準備するもの>
・折り紙(10cm×10cmの正方形) 5枚以上
・工作用紙(10cm×10cmの正方形に1cm間かくで線を引いておきます) 1枚

1.かんたんな分数を調べよう
①数の書き方
折り紙1枚を1とします。半分に折ってみましょう。

半分に折ったピンクの折り紙

折り紙の真ん中に線が入って二つに分かれました。この一つ分をどのように書いて表したらよいでしょう?
折り紙1枚を二つに分けたので、横ぼう線の下に2と書き、一つ分ということで上に1と書きます。2階建ての数字ができました。
これが分数です。2分の1と読みます。下の数が分母で、上の数が分子です。分母は「いくつに分けたか」を表しています。小数は10ずつに分けましたが、分数は50でも100でも好きな数に分けていいのです。

②分母が大きい数と小さい数をくらべよう
次に、折り紙を三つに分けます。
3つに折った水色の折り紙

この一つ分は3分の1です。さっきの2分の1と比べると分母の数字は2から3へと大きくなりました。でも分けた折り紙の大きさで比べてみるとあれれ? 小さくなっていますね。
もとの1枚、つまり1の大きさは変わらないので、分ける数を大きくすればするほど一つ分は小さくなります。50分の1、100分の1と書くと大きい数のような気もしますが、本当はどんどん小さくなっているのです。

③同じ大きさの分数を見つけよう
さらに、折り紙を四つに分けて4分の2を作ってみましょう。何か気づきましたか? さっき作った2分の1の折り紙を重ねてみると同じ大きさですね。4分の2と2分の1は同じ大きさを表す分数です。
4つに折った薄いピンクの折り紙のうえに重ねた半分に折った折り紙

よく見てみると、四つに分けていた線をとって二つずつ合体し、分け直したように見えます。このように細かく分かれていたものを大きく分け直すことを約分と言います。
例えば6分の3も重ねてみると2分の1と同じ大きさだということがわかります。実験して確かめてみてください。約分は5年生で出てきます。

2.小数と分数と関係を調べよう
工作用紙を見てみると10個に分けられています。1を10個に分けたのですから、この一つ分は小数で言うと0.1でしたね。分数なら10分の1です。
次に2分の1を工作用紙に重ねてみましょう。
工作用紙のうえに重ねた半分に折った折り紙

0.5と同じ大きさだということがわかります。
3分の1も重ねてみましょう。0.3から少しはみだしてしまいます。この3分の1は小数では0.333…となりうまく表せないのです。

少しは分数がどのようなものかわかったでしょうか? 分母が大きくなればなるほど細かく分けることになるので、小さい数を表すことになるのですね。また小数と違って、1を10以外にも分けることができます。小数では表せない3分の1のような数も表せて便利なのですが、分ける数が違うとたし算やひき算は簡単にはできません。そのお話は次の機会にしたいと思います。

「おうち実験室~親子で発見する算数と理科」のこれまでの記事
第1回:今の勉強は何につながっているの?
第2回:キッチンでできる美しい密度の実験
第3回:百分率を使って芸術家になろう!
第4回:比を計算してプラバン工作をしよう!
第5回:速度を利用して世界旅行計画を立てよう!
第6回:比例を使って未来を予測しよう!
第7回:濃度を計算してキラキラの絵を描こう!
第8回:「はかる」コツを知って夏休み自由研究で使ってみよう!
第9回:夏休み自由研究で形のふしぎを調べてみよう!
第10回:数のしくみを知って算数をもっと好きになろう!
第11回:算数、理科好きな子が育つ家
第12回:「倍」を使ってポップコーンを作ろう!
第13回:アイスクリームづくりで確かめよう! 味も伝えられる「比」
第14回:「倍」と「比」の関係を使って、ホットケーキ作り
第15回:雪の上を歩いてみよう~圧力のお話~
第16回:美しさを伝える比~黄金比のお話~
第17回:百分率を使いこなして買いものじょうず!
第18回:割合を調べて同じ味のスポーツドリンクを作ろう!
第19回:1ページを何分で解けば間に合うかな?~未来を予測する比例と反比例~
第20回:きまりを見つけてかげ絵の長さを予測しよう~反比例の発見~
第21回:面積を計算して作る美しいタイルのマグネット
第22回:小数を発見しよう!
第23回:ちょうどいいおだんごの数はいくつ?~公倍数と公約数~

[中牟田 宴子]


中牟田 宴子

■プロフィール 中牟田 宴子(なかむた やすこ)


家庭教育研究家。
九州大学卒業。大学では認知心理学を専攻。高2と中3の男の子の母。

大学卒業後は大手メーカーでシステムエンジニアとしてプログラムの設計と開発を担当する。その後育児期間を経て現在は、認知心理学を基に数学と科学などのつながりを学べる「算数・数学塾」を企画運営しながら家庭教育を研究。子どもたちが不思議なものに出会って驚いたり感動したりする瞬間に立ち会えるのが幸せ。
2012年より東京大学大学院工学系研究科で工学教育にも関わっている。
2008年に立ち上げたNPO法人センス・オブ・ワンダーの代表も務め、東京大学工学部や研究機関と共に子どものためのサイエンスカフェなどを企画開催。

NPO法人センス・オブ・ワンダーのブログ
http://sense-of-wonder-2008.cocolog-nifty.com/blog/

子供と学ぶ家庭教育のススメ~家庭教育研究所 家庭で伸ばす子供の才能~
http://homeeducation.cocolog-nifty.com/blog/
「算数・数学塾」の企画・運営の中で発見したことや、二児の母として子どもを育てる上で実践してきた家庭学習のヒントとその成果などをつづったブログです。

現在、さいたま市にて開校している「さんすう大好き!」が生まれる教室、「算数・数学塾」のWEBサイト
http://sansusugaku.wixsite.com/home

学校情報検索して資料請求をしよう!

  • 中学校を探す
  • 高等学校を探す
  • 塾を探す
  • 中学校のイベントを探す
  • 高等学校のイベントを探す
  • ラクラク一括資料請求
  • 資料請求コードで一括請求

PR

今すぐチェック!! 編集部オススメ記事

大学・短期大学・専門学校を探すならこちらから

ページの先頭へ