保護者のみなさま

親と子のストレスマネジメント~親子バトルを減らす方法

2016年01月01日

白鳥の親子

たとえば、こんな場面を考えてみましょう。中学受験のため、塾に通い始めて一年ちょっと、塾の学習リズムには慣れてきたけれど、気持ちはややダレ気味で、課題も残りがち、成績も低調。そこで、志望校の文化祭に行ってみたらすごく盛り上がって、やっぱりここに行きたいねということになり…

まずは、学校から帰ってきたら漢字と計算。これだけは確実に済ませておくように約束したとします。

その後、ウィークデーは何かと忙しいので「やった?」「大丈夫」と口頭確認のみ。ところが週末になってお母さんがノートをチェックしてみたら…ほとんどやっていないことが発覚。

「これ、どういうこと!?」「お母さんに嘘ついてたの??」からの、お説教一時間コース。

こうなると、親も子もストレスが溜まり、お説教の間は当然、勉強だって1ミリも進みません。いったいどうしたらよかったのでしょうか。

まず、親の立場からすると「あれほどあの学校に行きたいといっていたのに、ちょこっと漢字と計算するくらいのことができないのか?」と不思議に思うかもしれませんが、ここがひとつ、子どもと大人の大きなズレなのです。大人にとっては、大目標からブレークダウンした小課題があったとき、その課題に取り組まなければいけないことは自明ですが、子どもにとってはそうではありません。

小学生のほとんどが、そこは全くつながっていないと思って間違いないでしょう。むしろ、中学受験が、「小さな課題の積み重ね」→「大きな成果」を初めて体験できる場なのですよね。なので、「やる気」を「上(大目標)から」引っ張ろうとしても無理です。それならどうすればいいかというと…

「下から」です。勉強のやる気は勉強から生まれるのです。慣れないことはおっくうですが慣れれば抵抗がなくなり、さらには効率よくできるようになります。勉強してみれば、「わかる」「できる」のような手ごたえも得られます。

最初、勉強のやる気がなかなか起きないときは、「にわとりと卵」ですが、まず勉強をしてみる必要があります。そのためには、

1. 時間枠を作る
2. 環境を整える
3. 難易度を下げる
の3つのポイントでハードルを下げます。

慣れないことを開始しようとすると、誰しもぐずぐずと引き伸ばしがちになりますが、「いついつから何分間は勉強」というわかりやすい枠があればきっかけを掴みやすくなります。「学校から帰ってすぐ30分」というのは、まぁまぁわかりやすいのですが、何かと誘惑も多いことから枠として適切かどうかは微妙です。「朝」とか「夕食後すぐ」など、生活に合わせて工夫します。

そして、そのときには気が散らない環境があるとなおよいです。テレビや漫画が手の届くところになく、遊びの誘いがなく、勉強に必要なものが揃っているスペース。きょうだいがいるなどでどうしてもよい環境が得られない場合は、塾の自習室などを利用する手もあります。

最後の、難易度というところは、つい見過ごしがちなポイントです。子どもが課題をやろうとしないのは、単にさぼり心のせいだけではなくて、やろうと思ってもなかなか手がつけにくい、その子にとって難しい課題だからという場合も多いです。家で自習する課題は、薄い「やる気」でもなんとかこなせるような、取り組みやすい難易度がいいのです。まずは、親が見ているときにやらせてみて確認しましょう。

親子バトルの省力化の大原則は
「過去のことより未来のことを語ろう」
です。

課題をやっていなかったことについて一時間お説教をしても得るところはありません。それよりは、「今からこれとこれだけはやろう」というふうに一歩でも二歩でも前進しましょう。嘘をついたことを責めてもやはり得るところはありません。それより、子どもが嘘をつく必要のない、取り組みやすい課題と環境と時間枠を整備しましょう。

過去について語るなら「これはできたね」と褒めるときで十分です。

そのように「未来のことを語る」ためには、やってなかった実績を一週間積み重ねてしまってからでは遅いのです。チェックをするなら毎日。

そうやって、これからうまく勉強をするには、どう改善したらいいかな?? と考えていると、それだけで忙しいのでお説教する暇はあまりなくなります。そして、目が未来に向いているとストレスも溜まりにくいのです。

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[アンダンテ]


■プロフィール アンダンテ(あんだんて)


中学受験で全落ちして公立中学に通うが、半年後の欠員募集によって女子学院に転入。大学受験では全勝し現役で東京大学理科二類に入学。同大学院修士卒。現在はメーカー勤務。国語が苦手な次男、算数が苦手な長女の中学受験生活を綴ったブログ「アンダンテのだんだんと中受日記」が人気ブログとなり、『はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと』(ダイヤモンド社) として出版された。

アンダンテのだんだんと中受日記
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