保護者のみなさま

おうち実験室 ~親子で発見する算数と理科 第10回:数のしくみを知って算数をもっと好きになろう!

2015年09月01日

エレベーター

「数を数えてみよう!」と言われても、きっとみなさんは「そんなの簡単だよ」と思うでしょう。でも古代の人々にとって、空に浮かぶ2つの雲と、草を食べている2頭の羊が同じ「2」だと気づくことは大変なことでした。数や数字というのは、もともと自然にあったわけではなく、人間の知恵の一つとして生み出されたものなのです。

みなさんは数を数える時には、1、2、3、4、5、…10、と数えますよね。数えていくと「10」で一区切り、つまり10が特別なまとまりだと感じるでしょう。でも例えばえんぴつ一箱は1ダースで12本だったり、1時間は60分だったり、ぐるりと1周分の角度は360度だったりと、10以外のまとまりもあるのです。

今も多くの国で数える時に10を1つのまとまりにするのは、人の手の指が10本だからだと言われています。きっと昔の人たちは、空に浮かぶ雲や羊の数を、自分の指の数と照らし合わせながら数えたのでしょう。

でも、この10という数はそれほど便利というわけではありません。おやつのキャンディが10個あるとします。お友だちと2人で分けることを考えてみましょう。キャンディは5個ずつもらえます。次に3人で分けてみます。3人ではうまく分けることができませんね。4人ではどうでしょうか? やはりうまく分けることができません。

ではえんぴつ1ダースを分けるとしたらどうでしょう? 1ダースは12なので、2人で分けると6本ずつ、3人で分けると4本ずつ、4人で分けると3本ずつ、5人では分けられないけれど6人でも2本ずつに分けられます。1ダースの12というまとまりは、なんだかすっきりしない数のような気がしますが、本当はとても便利な数なのです。

ぐるりと1周の360度はどうでしょうか? ここでは工作をしながら360という数について考えてみましょう。正三角形、正方形、正五角形、正六角形を作ります。円の中心の角をそれぞれの形に合わせて分ける方法で一緒に図形を作りましょう。

<準備するもの>
・折り紙       4枚
・はさみ
・コンパス
・定規
・分度器
・えんぴつ

1.円を描く

真ん中に点を打った折り紙

折り紙を折って中心を決めて点を打ちます。その点を中心にして折り紙からはみ出さないように円を描きます。




2.正三角形を作ろう

真ん中かた120度ずつに割って三角形を描いた折り紙

円の中心の360度を三つに分けることを考えます。「360÷3=120」なので、中心の角を120度ずつに分け、分けた線が円周と交わったところに印をつけます。印と印を線で結ぶと正三角形が書けました。
線に沿ってはさみで切り取れば、正三角形の完成です。

出来上がった正三角形

3.正方形を作ろう
作り方の基本は分かりましたね。今度は正方形を作ってみましょう。360度を四つに分けるので「360÷4=90」となります。360は4でも割り切れました。同じように中心の角を90度ずつに分けて正方形を作りましょう。

4.正五角形を作ろう
中心の角、360度を五つに分けます。「360÷5=72」でまたきれいに割り切れました。同じように五角形を作ってください。

5.正六角形を作ろう
360度を六つに分けると「360÷6=60」で割り切れます。六角形を作りましょう。

折り紙で作った正三角形、正方形、正五角形、正六角形

いかがでしたか? 360という数は7では割り切れませんが、8でも9でも10でも割り切れます。実は24個もの数で割り切れるのです。決して10のまとまりだけがすごいわけではなさそうです。

おまけのお話ですが、角度の単位「度」は、円の周りを360等分してそれに対する中心の角度を基にしています。これは今から4000年ほど前に、バビロニアの人たちが天文学を研究して1年を360日としていたことが関係しています。星空をながめながら角度のことを考えていた古代の人たちのことを想像してみると、算数もちょっと楽しくなりますよね。




[中牟田 宴子]


中牟田 宴子

■プロフィール 中牟田宴子


家庭教育研究家。
九州大学卒業。大学では認知心理学を専攻。高2と中3の男の子の母。

なかむたやすこ ●大学卒業後は大手メーカーでシステムエンジニアとしてプログラムの設計と開発を担当する。その後育児期間を経て現在は、認知心理学を基に数学と科学などのつながりを学べる「算数・数学塾」を企画運営しながら家庭教育を研究。子どもたちが不思議なものに出会って驚いたり感動したりする瞬間に立ち会えるのが幸せ。
2012年より東京大学大学院工学系研究科で工学教育にも関わっている。
2008年に立ち上げたNPO法人センス・オブ・ワンダーの代表も務め、東京大学工学部や研究機関と共に子どものためのサイエンスカフェなどを企画開催。

NPO法人センス・オブ・ワンダーのブログ
http://sense-of-wonder-2008.cocolog-nifty.com/blog/

子供と学ぶ家庭教育のススメ~家庭教育研究所 家庭で伸ばす子供の才能~
http://homeeducation.cocolog-nifty.com/blog/
「算数・数学塾」の企画・運営の中で発見したことや、二児の母として子どもを育てる上で実践してきた家庭学習のヒントとその成果などをつづったブログです。

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