祖父母のみなさま

消費税増税10%、今こそ親子で話したいお金の話

2019年11月01日

持ち帰りかイートインかで変わる税率

2019年10月、2度の延期を経て消費税増税が実現されました。増税は2%ですが、収入が2%増しと自動的になるわけではありませんから、今後の家計運営、特に子どもがいるご家庭にとっては、コントロールが難しくなることが予想されます。そんな中、食費や日用品を節約すると、かえってストレスが溜まることもあるでしょう。ただ、親子で楽しくできるならきっと続くはず、ということで、今日は親子でお金について話し合う方法を考えてみましょう。

■「ニーズ」と「ウォンツ」はお役立ち言葉



「ニーズ(Needs)」と「ウォンツ(Wants)」。この言葉は、ファイナンシャルプランナー(FP)が行う金銭教育の場でよく使う言葉ですが、子どもだけではなく、大人にも使える言葉です。簡単に言うと、「欲しいもの」と「必要なもの」、どちらなのかを判断した上でお金を使いましょう、ということです。
普段から実践している方もいるかもしれませんが、買い物=お金を使うタイミングで覚えておくと役に立つ考えです。とくに大きな買い物をする場合や、買うものがちゃんと決まっていない状態で子どもの買い物につきあう場合には、この言葉を念頭においておきましょう。
親子で「必要なもの」か「欲しいもの」かを話し合い、欲しいものなら「今」買わなくてもいいのではないか、もっと違うもので代替できないか、もっと安く買えるように工夫はできないかなど、いくつもの選択肢を出し合ってみるといいでしょう。

■お金を使う場合には、大枠を考える習慣を



子どもが小中学生になってくると、子どもが単独で、もしくは友人と出かける機会も増えてくるでしょう。子どもが出かける際に「してはいけないこと」があります。それは、その都度お金を渡すことです。「うちの子にお金の管理はできないから」と、大きな金額を子どもに渡すことを躊躇するお母さんはよくいらっしゃいます。ただ、いつかは、お金を自分で管理せざるを得ないのです。それは、高校生からかもしれませんし、大学生からかもしれません。子どもはそれぞれ独り立ちの時期が違うからこそ、いつ独り立ちしてもよいように、お金の管理が自分でできるようになっておくこと、これはとても大事なことです。
例えば、子どもが塾に行き出したとき、交通費やペットボトルの飲み物、お菓子など、途中でお金を使うことも想定して、支出がどれくらいになるのか自分で計算してお小遣いを請求させ、その金額を渡してみましょう。その都度子どもに渡すと、「請求すればいつでももらえる」と勘違いしてしまいます。最初に交渉された金額を渡したら、決められた期間中はそれでやりくりさせ、追加でお金を渡さないということを続けてみましょう。途中でお金を渡さないと宣言しておけば、子どもも渡された金額の範囲内で「工夫すること」を覚えるはずです。出かける際に、水筒にお茶を入れたり、家にあるお菓子を持って行くように準備したりという、いつもと異なる行動が出始めればしめたものです。

■親としてタブーを作らない



日本では、お金のことを「オープンに話し合う」ということはなかなかできません。子どもに「お金がない」と言っているご家庭でも、本当に毎日の暮らしに困るくらいお金がないのか、それとも、そんなに困っているほどではないものの、何となく子どもに「お金がない」と言ってしまうご家庭なのか、判断できる材料を子どもに与えていないご家庭は多いように思います。しかし、お金の知識は生活するうえで欠かすことのできないものですから、お子さんにもきちんと教えていく必要があります。
まず、親としてできることから始めましょう。新聞やニュースを見ると、お金の話題はたくさんあります。2019年は、すでに、外貨建の変額年金、かんぽ生命の不正、年金の財政検証、消費税増税、幼児教育費の無償化、自転車保険の義務化、台風の被害による保険受け取りなど、親子で話題にできるお金に関するニュースは次から次へと起こっています。なぜ、この保険が不正なのか、なぜ消費税を上げないといけないのか、子どもに説明してあげてください。
保険のことも、「子どもには関係ない」と思うかもしれませんが、親が亡くなった時、病気になった時、災害にあった時など、困るのはお子さんです。どんなリスクのために自分の家族が何の保険に入っているのか、何の目的のためにどんな貯蓄をしているのかなどを説明することは、親が自然にできる子どもへの金銭教育となるでしょう。お金の話をすることをタブーにせず、子どもがちゃんと独り立ちできるようなお金の知識を与えてあげてください。
親がお金のことをちゃんと説明できない場合には、金融広報中央委員会が運営している「知るポルト」というサイトのワークシート(https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/hitoridachi/)も参考になります。親から離れて暮らす必要がある大学に進学したいと思う子どもには、ひとり暮らしをするにはどれくらい費用がかかるのか、そもそも受験にはいくらかかるのかなど、子どもに実際に計算させることができます。
消費税増税を控えた時期に、ニュースでは、「ポイント還元」や「キャッシュレス」などが毎日のように話題に上りました。どうしても、目先の「損」か「得」かを考えがちですが、なぜ消費税が上がるのかを考えると、国の借金を減らすため、将来の子どもたちへの負担を減らすためという理由があります(回答例:出所「財務省」 https://www.mof.go.jp/faq/seimu/04.htm)。子どもに話してもわからないとは思わないでください。今の子どもは、ネットなどですぐにたくさんの情報が取得できます。親の子ども時代とは全く異なるのです。一方的な報道ばかりではなく、たくさんの視点を与えてあげることで、お金についてより深く考えられるでしょう。消費税増税はいい機会です。親子でお金の話をどんどんしてみてください。



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[當舎 緑]


當舎緑

■プロフィール 當舎 緑


社会保険労務士。行政書士。CFP®

とうしゃ・みどり●阪神淡路大震災の経験から、法律やお金の大切さを実感し、開業後は、顧問先の会社の労働保険関係や社会保険関係の手続き、相談にのる傍ら、一般消費者向けのセミナーや執筆活動も精力的に行っている。
得意テーマは、教育資金の準備方法、社会保険の仕組み、エンディングノートの作り方、これから始めるやさしい終活、成年後見の活用方法、銀行を介さない家族信託の仕組みなど。
著書は、『3級FP過去問題集』(金融ブックス)『子どもにかけるお金の本』(主婦の友社)など。

當舎 緑のホームページ
http://tosha.grupo.jp/

子どもにかけるお金を考える会メンバー
http://homepage2.nifty.com/moneychild/

一般社団法人かながわFP生活相談センター理事
http://kanagawafpsoudan.jimdo.com/

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