祖父母のみなさま

兄弟がいる場合の教育費プランは親の覚悟が必要

2019年02月01日

池を泳ぐカモの親子

受験生の試練の時期が始まりました。この時期の保護者は、出費を考えるのも怖いと感じる方も多いことでしょう。大学受験の際には受験料として数万円もしくは数十万円かかるというのは、今や常識となりましたが、兄弟がいてダブル受験となり、重なってしまった時にはさらに大変です。今回は兄弟がいる場合の教育費プランを考えましょう。

■私立か公立かの選択肢は学費だけではない



子どもを受験させる場合に、「公立は学費が安いから公立に行く」とおっしゃるご家庭があります。学費は確かに安いのですが、子どもの教育費は、授業料だけではなく、学校でかかる授業料以外の費用に着目する必要があります。
公立高校に進学したものの、結局、1年生から通塾し、1年浪人して予備校の費用をかけた場合、子どもにかけた教育費が、トータルとしては私立に進学するのとあまり変わりがなかったという保護者もいます。
進学先を考えるうえで授業についていけるのか、大学受験の対策をどこまでしてもらえるのかは、とても重要です。学校以外に塾に通うなどして勉強する場を設けるとなると、追加で教育費がかかるからです。
参考まで、文部科学省がまとめている平成28年度の子供の学習費調査を見てみましょう。受験にのぞむ中学3年生、高校3年生が特に補助学習費がかかっているのは、予想通りですが、これはあくまでも平均です。私立でも補助学習費がかかっているところもあれば、勉強は学校ですべて面倒をみるという学校もあり、一概に学費だけで進学を決めるということはしない方がいいでしょう。
私立に進学させ、更に補助学習費がかかってくると、親の負担も大変です。公立か私立か、進学に際しては授業料以外にもポイントがあることを知っておいてください。

平成28年度 子供の学習費調査「学年別にみた補助学習費」(出所:文部科学省)より著者抜粋
 学年  公立  私立
 中学3年  322,386円  170,346円
 高校3年  127,908円  219,791円


■受験にかかる費用を考える



子どもが3歳違いで高校受験と大学受験が重なるケースを考えてみましょう。塾にかける費用が重なります。兄弟がいる場合には、できるだけ早く進路方針を固めておくことが欠かせません。
2人いれば、新学期の始まりとともに、夏期講習、冬期講習、更に正月特訓や特別講習など、塾代はどんどんふくらみます。ただ、学校だけの勉強で進路指導をしていただける学校であれば、補助学習費を抑えることが可能になります。

進学費用を準備するためのものとして、私たちFPは学資保険を勧めることもありますが、利子だけで勧めているわけではありません。車の購入や家の購入など、時期をずらせる支出はあっても、教育費だけは時期をずらすことができないからです。また、子どもの教育費が成長とともにどんどん増えていくと、途中で積み立てを始める、NISAなど投資に挑戦するなど、日常生活で新しいことを始めるのは容易ではありません。「決まった時期に」「保険給付が行われる」ことに助かったご家庭も多いのです。

受験料も予算より多くなりがちな項目です。近年は、他の学部も一緒に出願すると受験料が割引になったりする併願割引制度を導入している学校も増えているため、受験料はどうしても増えがちでしょう。そんな時に、下の子が公立を受験しつつ、併願で私立を受験するとなるとやはり数万円の上乗せとなり、2人分の受験料だけで数十万円にもなります。
その後の入学金、授業料の納入が考えると、通常の家計からまかなうもの、学資保険からまかなうもの、預金を取り崩すものなど、どこからどれくらい支出をするのか、兄弟がいるからこそ、お金の計画をしっかりと準備する覚悟が必要となるでしょう。

子どもは「ここの学校に行きたい」とは言うでしょうが、お金のことまで考えてはくれません。大学受験では、センター利用、センター併用、一般入試などで入学金等の納入締め切り日が異なることはよくあることです。そんな時、「できるだけ納入する金額を少なくしよう」と考える子どもはまずいないでしょう。教育費に関しては、親が勉強して「こうした方がいい」と子どもにアドバイスするしかないのです。



■受験が終わった時にすべきこと



受験が終わっても、それで終了とはなりません。高校受験後には、制服や学用品の準備で更に数万円の出費が待っています。大学進学後、レポート作成などを目的にすぐにパソコンの購入を勧められることもあるでしょう。
こうした入学の準備を進めると同時に、受験の時期に、家計から支出した教育費が、どれくらいだったかの確認を親子ですることは忘れないでください。制服の支出を「待って」ということはできませんが、パソコンであれば、もう少し経ってからバイト代で購入して、など子どもと費用について相談はできるでしょう。
今の受験は保護者の時代と異なり、子どもに「自分一人で頑張りなさい」とはなかなか言えないのが特徴といえます。教育費が多くかかるのは仕方がないと割り切ることも時には必要でしょう。また、受験後に「立て直しができるか」が大事です。そのために、子どもにもできる範囲で家計の立て直しを手伝ってもらいましょう。

兄弟がいて、特に3歳違いなどでダブル受験となった場合、子どもごとにお金の管理をすると、家計の中の教育費として、管理しやすくなります。個別に管理した枠をできるだけ超えないように注意し、超えた場合にもその後の立て直しを図りましょう。その際、進路がバラバラであれば、兄弟を公平に扱うのはできないと柔軟に考えるといいでしょう。



そのほかのオススメ記事

兄弟がいる場合の教育資金プラン
兄弟がいるときの教育費のバランス

[當舎 緑]


當舎緑

■プロフィール 當舎 緑


社会保険労務士。行政書士。CFP®

とうしゃ・みどり●阪神淡路大震災の経験から、法律やお金の大切さを実感し、開業後は、顧問先の会社の労働保険関係や社会保険関係の手続き、相談にのる傍ら、一般消費者向けのセミナーや執筆活動も精力的に行っている。
得意テーマは、教育資金の準備方法、社会保険の仕組み、エンディングノートの作り方、これから始めるやさしい終活、成年後見の活用方法、銀行を介さない家族信託の仕組みなど。
著書は、『3級FP過去問題集』(金融ブックス)『子どもにかけるお金の本』(主婦の友社)など。

當舎 緑のホームページ
http://tosha.grupo.jp/

子どもにかけるお金を考える会メンバー
http://homepage2.nifty.com/moneychild/

一般社団法人かながわFP生活相談センター理事
http://kanagawafpsoudan.jimdo.com/

学校情報検索して資料請求をしよう!

  • 中学校を探す
  • 高等学校を探す
  • 塾を探す
  • 中学校のイベントを探す
  • 高等学校のイベントを探す
  • ラクラク一括資料請求
  • 資料請求コードで一括請求

PR

今すぐチェック!! 編集部オススメ記事

大学・短期大学・専門学校を探すならこちらから

ページの先頭へ