祖父母のみなさま

困った!への対処法 ~『普通』の子の場合~

2019年01月01日

スズメの群れ

学習面で特に困っていない普通の子。
実は、のんびりさんよりもテキパキさんよりも、高学年や中学生になってから「困った!」が噴出することがあります。
のんびりさんやテキパキさんは、周囲と比べて違いが親から見てもわかるので、「何か対処しなくては」という気持ちになりやすいもの。
ところが、「普通」の子の場合、親や本人がさらなる学力向上を目指していない限り、誰も全く困っていないため、問題が非常に見えにくいのです。
ですから、今は困っていない「普通」の子の親向けに、「(これから先)困るかも!」という視点でいくつか挙げたいと思います。

「普通」の子の困るかも!その①
「普通」が「普通」じゃなかった!

【対処法】
~子どもに望む学力の目安を親がはっきりと持つ~
いい点数のテスト答案は気持ちの良いものです。学校のカラーテストが返ってくると、「まあいい感じじゃない」と満足してしまうのが「普通」の子とその親。
忘れてはいませんか? 学校とは基礎・土台を固めるための場であることを。小学校のカラーテストは、90点以上がクラスの多くを占めるのではないでしょうか。満点の子も少なくないはずです。それは、学校で習った基本的な事柄を、習ったすぐ後にテストするから。
しかし中学での定期テストは違います。生徒たちの理解度を把握するためのテストから、成績をばらけさせるためのテストに変貌します。そこで、親も子も「こんなはずじゃなかった」と焦り、落ち込み、ドツボにハマることも少なくないのです。
具体的な高校を進学先としてイメージし、どれくらいの成績が必要なのか、ご近所ママから情報をもらえたりするといいですね。学校見学なども、まだ早いと思わずに出かけてみてもいいかもしれません。
「偏差値50よりちょっと上の近い高校に行ければいいわ」という会話を、高学年の親から聞くことがありますが、「普通」はボリュームゾーン。中の上も中の下も「普通」に入ってしまいます。先を見据えて、今のうちから「普通」から少し上を目指す…そんな家庭学習を親がまず意識してみてほしいと思います。

「普通」の子の困るかも!その②
これといった強みがない!

【対処法】
~時間に余裕のあるうちに「好き」の掘り下げを~
「普通」の子は、特にこれといったものがありません。「できない」わけではないので、困りはしないのですが、強みがあるかというと疑問。
本当は子どもひとりひとり、程度の差こそあれ、得手不得手はあるはずです。それが「普通」の子の場合、見えにくい。
しかし、「好き」「嫌い」…ここまではっきりとではなくても、楽しいと感じられる教科や単元は、本人はちゃんと認識できているのではないでしょうか。それなら、余裕がある小学生時代だからこそ、「好き」を突き詰める経験をしてみてはどうでしょう。
「苦手をなんとか発見して穴埋めを」という気持ちになるかもしれませんが、それはストップ。本人に苦手なものを強く認識させてしまうことになります。良くも悪くも特徴のない子だからこそ、ポジティブな面、「好き」という感情から入るといいと思うのです。
「好き」に関連した学びを掘り下げて喜びや楽しさを経験すれば、その方向へどんどん気持ちが向きます。そこで得られる集中力や知識、そして自信は、今後の広範囲にわたっての学習に向かうにあたり、「やってみたら面白いかも(できるかも)」という土台になります。
学校の「お勉強」に直接関係はなくても、将来の学習に繋がってくるかもしれません。ある意味、学びへのパワーを育てる取り組みと言えるでしょう。親は本人任せにせず、寄り添って同じ体験、感情を共有しておくと、この先、本人が迷ったり悩んだりした時に、ポジティブな面を活かしてアドバイスをすることも可能になりますよ。

「普通」の子の困るかも!その③
何に困っている(何ができなくなっている)のかわからない!

【対処法】
~問題がなくても現状の把握を~
今は困っていることがなくても、ずっとそのままということはまずありません。今から子どもの学習状況を把握する癖を親はつけておきたいですね。困っていないように見えても、「困った!」の種は実は既にあるかもしれませんよ。計算スピードが落ちてきたとか、計算の工夫を用いた式を一切書けないとか…。
学校の宿題の進め方やノートを継続的に見てみると、「あれ?」と思う時があるかもしれません。その時に「習ったことを活用できているか」という観点からフォローしてあげると、「知らないうちにできないことが増えていた」という状況を避けることができます。
もし、子どもの「困った!」の種に気づけなかったとしても、子どもの学習を気にかけているという親の姿勢は子どもに伝わります。その場合、子どもはSOSを親に出しやすくなりますし、直接的なSOSでなくても「様子が変だな」と親の方でも察知できますよ。
常に子どもを見ていないと、困りごとの前兆に全く気付けません。その時になって、「言ってくれれば」「こんなことも出来ないなんて」と言うのは、親が子どもに責任転嫁しているのと同じ。子どもを追い詰めてしまいかねません。現状に満足していても、目は向けておきたいですね。


のんびりさん、テキパキさん、普通の子…いずれにしても大事なのは、子どもの学習状況をちゃんと親が見て把握しておくということ。そして、必要に応じて、親が動いてあげたいですね。小学生はまだまだ子どもです。目や心は離さないようにしたいものです。

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親の教育方針&家庭学習の大切さ
就学前や低学年から家庭学習をすべき?
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"勉強が苦手な親は、子どもに教えられない"は本当か
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子どものタイプ別 漢字・語彙のおすすめ学習法
困った!への対処法 ~のんびりさんの場合~
困った!への対処法 ~テキパキさんの場合~

[しーままりん]


■プロフィール しーままりん


東京大学教育学部卒。
経済的に恵まれた環境とは言えない中、ひょんなことから中学受験を知り、都内国立中学へ進学。
都内国立高校を経て、東京大学現役合格。
学ぶことで将来の選択肢が増えることを、身を持って実感する。
金融機関等に勤務の後、現在は自身の夢であった寺子屋を運営。
また、生徒の保護者に限らず、周辺地域の小中学生の親からの学習相談にも対応している。

二児の母。
思うようにいかない子育てや家庭学習、寺子屋の生徒を通しての気づきなどを、都度、正直にブログに綴っている。
ブログ:ハピ勉したい!

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