祖父母のみなさま

変わる大学入試を見越した学校選び

2018年10月01日

教室

■新テストではこんな力が評価される



思考力や判断力、表現力を評価するために、国語と数学で記述式のテストが行われます。国語では、多様な文章や図表などを元に、複数の情報を統合して構造化した考え方をまとめたり、その過程や結果について、相手が正確に理解できるように、根拠に基づいて論述したりする能力が評価される内容だとのことです。
数学では、図表やグラフ・文章などを用いて考えたことを数式などで表したり、問題解決の方法などを正しく書き表したりする力などが評価されるということです。いずれも、一朝一夕に習得できる能力ではありません。普段から本や新聞、ニュースなどを読むのはもちろんのこと、日常生活で「考える習慣」を付けることも必要になってくるでしょう。

■民間の英語テストは難易度がさまざま

英語は「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を評価するために、外部の資格・検定試験が活用されます。現時点でも既に、大学入学者選抜のAO入試や推薦入試を中心に活用している学校があります。
ただ、いずれも資格を取得するといっても、入試に有利となる試験は、英検などのレベルが高いものに限られており、中学生では準2級、高校生では2級程度の取得を目指したいものです。
資格試験は二次試験を含めれば、ちょっと勉強しただけですぐに合格することはできないような試験です。学校の行事や部活などと試験が重なることもあり、中学に入学したら準2級合格までの計画、高校入学後は2級、できれば準1級まで合格できるように、すぐに計画を立てておくといいでしょう。

参考:平成27年文部科学省委託調査「民間の英語資格・検定試験の大学入学者選抜における活用実態に関する調査研究事業調査結果報告書」より
大学入試において英語検定・資格試験を活用している大学
国立大学(総計43.2%)  推薦入試23.5%、AO入試13.6%、一般入試11.1%
私立大学(総計45.5%) 推薦入試31.5%、 AO入試27.9%、一般入試6.4%

■マークシートも忘れてはいけない



大学入試に記述式が導入されると大きく報道されていることで、文章能力、表現能力などが必要だと思った方も多いでしょうが、実は記述式だけに注目しておけばいいわけではありません。マーク式問題についても見直しがされるようです。いくつか作問の工夫について改善に努めることが予定されていますが、
・複数のテキストや資料を提示して、必要な情報を組み合わせ、思考、判断させる。
・分野の異なる複数の文章の深い内容を比較検討させる。
・正解が一つに限られない問題とする。
・選択式でありながら、複数の段階にわたる判断を要する問題とする。

マークシートと言いながら、単純な暗記だけではなく、順序に沿って体系的に問題を解決していく粘り強さが必要といえ、記述式で求めるような力が同様に求められるようです。



■高等教育無償化による大学進学の影響とは



大学進学には、多くの教育資金が必要となりますが、2020年度には返済が不要な給付型奨学金が拡充されることが決まっています。現行、給付型の奨学金が受給できているのは、住民税非課税世帯などに限ります。
今後は住民税非課税世帯に加えて、年収300万円未満、年収380万円未満など3段階の所得に分けた支援が行われ、学業に専念できるだけの生活費が支給されます。具体的な額は検討中となっていますが、これまで大学進学を学費の面であきらめていた世帯にも、進学の道が開けるでしょう。
あとは、大学進学のための費用をどうするかの検討です。これまで見てきたように、大学入試のための新テストは、これまでとは異なる力が要求されます。学校の指導だけで大学新テストに対応できるのか、それとも、学校以外に塾など学力を補充するための教育費が必要なのか、中学と高校を選ぶ際の選択肢には、学校以外の教育費がかかるかどうかもポイントの一つにあげられるでしょう。

大学入試は、今後、多面的・総合的な評価を実施するために、マークシート問題、記述式問題、英語4技能評価、調査書、面接などを組み合わせて評価されます。また、各大学が合否判定を行う際に、アドミッションポリシーに基づいて得点比重をかけることができるような情報が提供されます。このような入試は、親世代がこれまで経験してきた時代の受験とは全く異なります。大学進学に必要な能力の習得が学校で対応できるのかどうかで、学校以外にかける費用が全く異なってくるのでしょう。



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[當舎 緑]


當舎緑

■プロフィール 當舎 緑


社会保険労務士。行政書士。CFP®

とうしゃ・みどり●阪神淡路大震災の経験から、法律やお金の大切さを実感し、開業後は、顧問先の会社の労働保険関係や社会保険関係の手続き、相談にのる傍ら、一般消費者向けのセミナーや執筆活動も精力的に行っている。
得意テーマは、教育資金の準備方法、社会保険の仕組み、エンディングノートの作り方、これから始めるやさしい終活、成年後見の活用方法、銀行を介さない家族信託の仕組みなど。
著書は、『3級FP過去問題集』(金融ブックス)『子どもにかけるお金の本』(主婦の友社)など。

當舎 緑のホームページ
http://tosha.grupo.jp/

子どもにかけるお金を考える会メンバー
http://homepage2.nifty.com/moneychild/

一般社団法人かながわFP生活相談センター理事
http://kanagawafpsoudan.jimdo.com/

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