祖父母のみなさま

大学進学まであと数年、の時の教育資金の準備方法

2018年03月01日

階段

教育資金準備の王道は、子どもが小さいうちからコツコツ貯めることです。実際、多くのご家庭ではお子さんの誕生と同時に学資保険に加入するなどして、十数年後の"子どもに最もお金のかかる時期"に備えています。
では、みなさんがそのようにしっかりと準備しているかと言えば、そうとも言えないようです。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(二人世帯以上)平成29年調査結果」によると、金融資産を全く保有していない二人以上の世帯の割合は、世帯主が30歳台・40歳台の世帯共に33.7%でした。子がいない世帯の存在を加味しても教育資金の準備ができていない世帯は一定数あると考えられます。
貯金ゼロは極端にしても、大学進学まであと数年というところで教育資金が足りないと気がついた時は目の前が真っ暗になりそうですが、そこは落ち着いてしっかり対策を考えましょう。

■まずは現状の金融資産を総チェック




銀行の普通預金や定期預金、勤務先の財形貯蓄、加入している保険で解約返戻金や満期金のあるもの、保有している株式や投資信託、外貨など、すべてリストアップしましょう。このうち、お子さんの教育資金として明確に準備しているもの、例えば学資保険などはリスト上では別記としておきます。
また、住宅ローンやカーローンなどの負債に関してもすべて書き出します。
この作業だけでも現状の家計を把握することとして、非常に有意義な行動です。

■次に、進学に必要な額を把握



漠然と教育費について不安になっているだけでは対策が立てられません。具体的にいくら必要なのか、いくら不足しているのか、統計資料のデータから進路別のおおよその金額を掴んでおきます。(資料1)もちろん、ある程度の進学先が絞られているなら、より具体的な個別の費用を調べておきましょう。

大学でかかる学費
※クリックでPDFを表示

一方、お子さんの進路がまだわからない場合は、「高校3年生の秋までに400万円」をひとまずの目標額と設定すると良いでしょう。金額だけでなく、時期も大切であることをくれぐれもお忘れなく。

■教育資金が不足しているとわかったら?



ご自身で準備している教育資金と、実際に進学に必要な金額を比べてみていかがでしたでしょうか?
「足りないと思い込んでいたが、大丈夫そうだった」なら、もちろん問題ありません。
しかし、「不足していることがわかった」場合は、前項でリストアップした金融資産の中から教育資金に回せそうなものを検討します。
ここで重要なことは、教育費で預貯金を使い果たしてしまわないようにすることです。家計の支出は教育費だけではありません。子どもの教育費が原因で親の老後生活が困窮しないよう、親である自分たちのリタイヤ時に、ある程度の老後資金が手元に残るように調整しておかなくてはなりません。(注:支給される年金額やそれぞれの老後の過ごし方によって、その"ある程度の老後資金"の額は個別に異なります。)特に現代は先の収入の見通しが立ちにくい時代ですので、行き当たりばったり的なお金の使い方にならないよう慎重にすべきです。
念のためですが、前述の資料1「大学でかかる学費」の金額は在学中の総額であり、入学時までにすべてを準備しておく必要はありません。必要な時に必要な金額が準備できるよう、金融資産の取り崩しはタイミングよく行ってください。
検討方法としては、おおよその今後の収入と支出を年表に書き出し、リタイヤする頃に目標とする預貯金が残るのか試算してみます。支出のうち、家のメンテナンスなど大きな出費は、先に書き出した金融資産のどれから出すのか想定しつつ、プラス・マイナスを計算していきます。

収入の例:  給与、賞与     支出の例: 生活費
      退職金             教育費
      保険の満期金 など       住宅ローン 
                      住宅のメンテナンス
                      車の買い替え
                      旅行費用   など

ざっと試算してみてリタイヤ時に目標とする金額以下しか手元に残らないのであれば、金融資産はあるけれども、それは不足する教育費を補える余裕資金ではない、という事になります。ここで初めて教育資金の積み増しのために、家計の見直しや進路の再考、奨学金や教育ローンの検討を行うべきなのです。

ずいぶんとまわりくどいやり方に感じるかもしれません。しかし、大学進学まであと数年を残す時期であるからこそ、絶対に失敗は避けたいところです。しっかりと問題点(いくら不足するのか、いつまでに必要なのか)を捉え、解決策を検討することが実は一番の早道なのです。

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[大西 由紀乃]


大西由紀乃

■プロフィール 大西 由紀乃(おおにし ゆきの)


ファイナンシャル・プランナー(AFP)、住宅金融普及協会・住宅ローンアドバイザー

短大卒業後、大手電機メーカーに就職し、出産を機に退職。夫の転勤による海外赴任生活5年を含む約15年間の専業主婦生活の中で「主婦こそマネー知識が必要」と感じ、独学で資格取得。2010年よりファイナンシャル・プランナー。地元湘南地域密着のFPグループで、公立学校のPTA向け教育費セミナーなどを行う。現在は個人で活動中。「知らなくて損した」と後悔する人を少しでも減らすことが目標。目下、大学生の長女の教育費に向き合う日々。1児の母。

■所属団体
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
住宅金融普及協会


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