祖父母のみなさま

中高生の金銭教育~親が担う役割を考える~

2017年12月01日

テーブルの上のメモと五百円

■金銭教育の必要性と親や家庭の重要性



子どもの金銭教育と聞くと、お小遣いの相場やその使い道についての話、というイメージですが、本来は子どもに正しい金銭感覚を身に付けさせることが目的です。
中高生ともなると、各家庭の経済事情や、アルバイトをしている子・していない子で、子ども同士でも金銭感覚に差が生じてきます。さらに子ども達だけでお金を使う機会が増え、その金額も大きくなってきますので、お金のトラブルに巻き込まれる可能性も高まります。中高生の段階で、きちんとした金銭教育を受けることが必要だとご理解いただけると思います。
ちなみに、似たような言葉に金融教育がありますが、こちらはお金にかかわるもっと幅広い教育について使われることが一般的です。その範囲は経済の仕組みや金融商品の理解、家計管理やライフプランニング、債務や金融トラブル回避等々、多岐にわたります。
我々ファイナンシャル・プランナー(FP)が各学校で金銭/金融教育の授業をさせていただく機会も増えましたが、まだまだ充分に浸透しているとは言い難いですし、子ども達が適切な金銭感覚を学ぶ現場に家庭以上のものはありません。
なぜなら「子は親の背中を見て育つ」という通り、こと金銭感覚については親の影響が大きいためです。もう親のお金の使い方を理解できる年齢ですので、家計が苦しいと言っているのに外食が多かったり、高級品を買ったりする矛盾した消費行動を親が取っていると、「それでいいんだ」「何とかなるのだな」と子どもに間違った理解が刷り込まれてしまいます。子どもの金銭感覚を培ううえで、親が重要な役割を担っていることを改めて自覚しておかなくてはなりません。

■ただあげるのではなく、お小遣いの意義も教えよう


ここで、中高生のお小遣いの実態についてみてみましょう。
金融広報中央委員会による「第3回 子どものくらしとお金に関する調査」(2015年度)によれば、お小遣いをもらっている中高生は全体の8割超。金額は中学生の平均額が2,536円、高校生の平均額が5,114円でした。中央値は中学生2,000円、高校生5,000円となっています。
中学生の1か月のお小遣い額
※クリックでPDFを表示
高校生の1か月のお小遣い額
※クリックでPDFを表示
出展:ともに金融広報中央委員会 「子どものくらしとお金に関する調査 第3回 2015年度」より

お小遣いの金額や渡し方に正解はなく、各家庭それぞれで良いでしょう。大切なのは親がぶれずにルールを貫くこと。そのためには、まず夫婦で意見の擦り合わせを行ったうえで、親子で我が家のお小遣いのルールを話し合いましょう。このステップ自体が既に金銭教育であり、一見、お金の話とは関係なさそうな家族間のコミュニケーションが、その基本的要素となっているのです。
同時に、お小遣いは親が懸命に働いて稼いだからこそ存在するものであり、その稼ぎがあって初めて家族の生活が成り立っていることを、子どもにきちんと理解させましょう。そしてゆくゆくは自分がその稼ぎ手になるのだ、という気づきを与えることが親の役目なのです。


■今どきのお金との付き合い方とは?



今どきの中高生に対して、お金の付き合い方で教えるべきポイントは、手元にあるお金以上の買い物をしない、という事です。当たり前のように感じますが、我々親世代と状況は全く異なり、インターネットやスマートフォン、電子マネーの普及によって、子ども達は現金がなくても、"ポチッ"とか"ピッ"とかするだけで欲しい物が手に入る時代になりました。音楽ダウンロードやゲームの課金、ネットショッピングなどの請求先が親の口座やクレジットカードであれば、現実的に子どもたちは金額を意識することなく購入できてしまいます。
ここでも十分に親子で話し合い、ルールを決めることが大切になります。

■生きる力に結び付く金銭教育



今から10年以上前のことになりますが、筆者は長女が小学生の時にPTAの役員をしておりました。当時の校長先生に、「大西さん、教育の目的ってなんだと思いますか?」と聞かれ、お恥ずかしい事に返事に窮してしまった記憶があります。答えは「子どもの自立」。今にして思えば当たり前のことと思うのですが、当時は深く考えもしていなかった自分に対して猛省いたしました。
当然、金銭教育も金融教育も、子どもの教育の一環であり、お金を通して生きる力をつけさせることに他なりません。子どもの個性を見極めながら、年齢や時流に合わせた金銭教育をおこなう事が親として非常に大切です。

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[大西 由紀乃]


大西由紀乃

■プロフィール 大西 由紀乃(おおにし ゆきの)


ファイナンシャル・プランナー(AFP)、住宅金融普及協会・住宅ローンアドバイザー

短大卒業後、大手電機メーカーに就職し、出産を機に退職。夫の転勤による海外赴任生活5年を含む約15年間の専業主婦生活の中で「主婦こそマネー知識が必要」と感じ、独学で資格取得。2010年よりファイナンシャル・プランナー。地元湘南地域密着のFPグループで、公立学校のPTA向け教育費セミナーなどを行う。現在は個人で活動中。「知らなくて損した」と後悔する人を少しでも減らすことが目標。目下、大学生の長女の教育費に向き合う日々。1児の母。

■所属団体
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
住宅金融普及協会


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