祖父母のみなさま

私立中学進学で家計が赤字に! 中学受験家庭ならではの家計見直しポイント

2017年07月01日

台所の流し台

■気になる親の年収とその実態



子どもを私立中学へ入れても経済的に大丈夫かどうかは、直近の世帯年収額だけで判断せず、重い教育費の負担に長期間耐えられる家計であるかどうかで見極めましょう。その点をきちんと把握せずにコマを進めてしまうと、親の老後資金が貯められないどころか、子どもの大学進学費用すら準備できず、最悪の場合、家計破綻に陥ってしまいます。
ネット上には、「親の年収がどれくらいなら大丈夫か?」という質問が散見されますが「〇〇万円以上なら大丈夫です」という答えを鵜呑みにするべきではありません。同じ年収でも住宅ローンの有無、子どもの数、居住エリアなど、各家庭で収支の様子は異なるからです。
参考までに、文部科学省の「平成26年度子供の学習費調査」において、私立中学校の調査対象となった世帯は半数以上が年収1,000万円以上となっています。(資料1.私立中学校 世帯年収構成比)

私立中学校 世帯年収構成比
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確かにそれだけの年収なら問題なさそうですが、実は高収入世帯ほど子どもの教育を含め高い生活レベルを求めがちで、華やかな暮らしぶりとは裏腹に、家計は火の車というケースがあるので注意が必要です。


■私立進学後に家計が赤字に陥った場合の対処は2段階で



万が一、私立中学へ入った後で経済的に厳しくなった場合、簡単に退学というわけにはいきません。早急に家計の見直しが必要です。まずは収支を把握し、家計の状況を可視化しましょう。一人で抱え込まず、夫婦間で問題を共有することが非常に大切です。
見直しは短期・長期の2段階で行います。
短期の見直しは、月々の支出の見直しとなります。保険料・通信費・住居費などの固定費の見直しを優先すると良いでしょう。これは流動費と呼ばれる食費や雑費などの、日々の節約努力を要する費目の見直しよりはるかにラクなのです。一度手続きさえしてしまえば、その効果がずっと続くためです。

◆保険 昔契約した保険に加入しっぱなしの家庭は多く、保険を見直すことで劇的に収支が改善する可能性は十分にあります。そもそも、保険は万が一の時に貯蓄でカバーできないお金を補うためのものです。もし順調に貯蓄が増えているなら、その分の保険を減らしてもいいはずですし、住宅ローンを組む際に団体信用生命保険に加入したなら、他の生命保険を解約することも検討しましょう。現時点での必要保障額を試算し、それに見合った保険に加入するよう、定期的に見直すことが必要です。

◆住居費 マイナス金利政策に伴い、住宅ローンの金利も低水準が続いています。過去に高い金利でローンを組んだ人は借り換えを検討してみましょう。
一般的に借入残高が1,000万円以上あり、現在のローンより金利が年1%以上低く、残り返済期間が10年以上ある場合は、借り換えの諸費用を差し引いてもメリットが出るとされています。(資料2.住宅ローン借り換え試算例)

住宅ローン借り換え試算例
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インターネット上でシミュレーションができますので、まずはざっくりと試算しつつ、現在利用している住宅ローンの銀行窓口で相談してみると良いでしょう。銀行によっては、顧客の流出を防ぐために、今のローンより低い金利を提示してつなぎとめを図ってくる場合もあります。

短期の見直しを行って月々の収支を改善できたら、今度は視線を少し先に向けて長期の見直し=ライフプランの見直しを行います。
夫は60歳以降も継続して働く、妻も正社員で働く、住居のコンパクト化、車の買い替えサイクルの見直し、など比較的大きな決断となるものが考えられますが、月々の収支を改善させたうえで決行すれば、かなり大きな効果が期待できます。


■中学受験家庭ならではの見直しポイントとは



中学受験家庭の多くは、子ども全員の私立進学を望むものです。しかし、一人目までは家計の見直しでなんとか持ち直したとしても、二人目が受験モードに入ったとたん赤字家計に逆戻りとなる可能性もあります。そこを早めに見極めて、教育方針の根本的見直しが必要かどうかの判断がポイントとなります。
下の子は公立中高一貫校志望でいく、我が家は国公立大学・自宅通学のみとする、奨学金の利用も視野に入れる、等が選択肢として考えられます。この段階では子どもとの十分な話し合いが必要です。

子どもが中学生という早いタイミングで家計の見直しの必要性に気が付いた点では、十分な時間を確保できたのだとプラスに捉えましょう。どんなに素晴らしい改善策でも、実行する時間がなければその効果は得られないのですから。

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[大西 由紀乃]


大西由紀乃

■プロフィール 大西 由紀乃(おおにし ゆきの)


ファイナンシャル・プランナー(AFP)、住宅金融普及協会・住宅ローンアドバイザー

短大卒業後、大手電機メーカーに就職し、出産を機に退職。夫の転勤による海外赴任生活5年を含む約15年間の専業主婦生活の中で「主婦こそマネー知識が必要」と感じ、独学で資格取得。2010年よりファイナンシャル・プランナー。地元湘南地域密着のFPグループで、公立学校のPTA向け教育費セミナーなどを行う。現在は個人で活動中。「知らなくて損した」と後悔する人を少しでも減らすことが目標。目下、大学生の長女の教育費に向き合う日々。1児の母。

■所属団体
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
住宅金融普及協会


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