祖父母のみなさま

塾など学費以外の費用は“かけ過ぎ”に注意

2017年06月01日

ベンチの上のノート

■塾など学校以外の学習でかかる補助学習費を把握しておこう



図1を見てみましょう。これは、文部科学省が2年ごとに公開している「子供の学習費調査(平成26年度)」の中から、学校外活動費(習い事や塾など、学校以外の教育費)を抜粋したもので、私たち専門家がよく引用する資料です。
ここで、補助学習費(塾など、学校教育に関する学習のための支出)に注目し、単純に3年間にかかる費用を合算してみましょう。すると、公立中学校では735,989円、私立中学校では583,783円、公立高校では406,131円、私立高校では618,698円を、学校の学習を補助するために塾や家庭教師、通信教育などに使っていることになります。

図1 男女別・学年別学校外活動費 (出典:文部科学省HP
区分
公立
私立
 中学校    合計  うち補助学習費  合計  うち補助学習費
 平均
314,455
245,804
312,072
194,612
 男
323,130
266,890
302,047
204,367
 女
305,255
223,448
321,115
185,825
 第1学年
239,394
156,267
290,445
177,942
 第2学年
271,622
200,145
304,038
192,537
 第3学年
434,089
379,577
341,629
213,304
 高等学校  平均
167,287
134,789
255,151
204,643
 男
176,276
150,819
307,498
260,060
 女
158,415
118,966
200,080
146,373
 第1学年
129,075
95,973
202,377
140,193
 第2学年
159,695
123,124
256,017
202,657
 第3学年
214,781
187,034
310,905
275,848

全体を見ると、1年生では勉強以外の習い事をしているものの、補助学習費はまだ少ないですが、受験時の3年生になると、補助学習費が1年生のときに比べ2倍以上高くなっていることがわかります。また、男子よりも女子の方が、勉強以外の習い事の費用が高くなっているなどの傾向がわかります。
ここで把握していただきたいのは、あくまでも平均値です。実際にお子さんを通塾させ、春期、夏期、冬期、正月など長期休暇中の集中講座や合宿などに参加させたご家庭であれば、この金額を見て「こんなものじゃない!」と思わず反論していることでしょう。

■補助学習費は子どもの成長とあわせて考えたい



学校の勉強だけで子どもが学習した内容を理解し習得できれば、それが一番良いのですが、学校に通っているだけで勉強ができるようになるケースはほとんど聞いたことがありません。あらかじめ、補助学習費はある程度かかるもの、と考えておいたほうがよいでしょう。
ただ、何か学校以外で勉強を始めようとしても、「いつから」「どんな補助学習を選ぶのか」という選択はとても難しい問題です。費用面で一番手頃だからと通信教育に決めると、子どもが全く手を付けず、気がつけば、たくさんの提出課題が白紙のままだったというのはよくある話です。今はインターネットを使って、無料や低額で塾の講義も視聴できる時代ですから、あまり費用をかけずに勉強することも可能ですし、塾のオプションや個別塾のマンツーマン方式で、がっちりと費用と時間をかけて学習することも可能で、補助学習の選択肢は本当に沢山あります。
その中で大切なことは、子どもの意見を聞くことも大事ですが、親の意見も反映させて、子どもの勉強の進捗状況や成果をしっかりと把握するということです。そして、効果が思ったほど現れない時には、迷わず、ある程度の期間でその方法に見切りを付けていかないと、ずるずると費用が膨れ上がることとなります。費用がかかるのは仕方がありませんが、費用対効果をしっかりと見極め、子どもの成長にあわせて学習方法を切り替えることも必要でしょう。

■補助学習費その他がかかりすぎた時にしておきたい家計の見直し



子どもが二人以上いるときに注意していただきたいことがあります。受験が重なるときには特に、塾に言われるままに集中講義や特別講義などで追加の費用がかかりがちです。ですから、受験が終わった時には必ず家計を見直して、ライフプランを立て直しましょう。
我が家も受験生が二人重なった時には、何にかかるものなのか、必要なものか不要なものか、ゆっくりと吟味できないままに出費を重ねていました。その結果、予想よりもかなり多くの費用をかけることとなっていました。しかも、一方が大学受験の時には、補助学習費だけでなく、受験料などの受験費用そのものが馬鹿にできない額にふくれ上がることもあります。
補助学習費がかかるのは仕方がないこと、それはわかります。でも、子どもの教育費は受験で終わりではありません。入学後のことも考える必要があります。とくに大学進学まで考えているのであれば、大学受験時と入学手続きの費用(受験料、交通費、入学金、下宿するのであれば引っ越しの費用等)、そして、入学後にできるだけ奨学金を借りずに学費を払うために、受験後の家計の見直しは必須です。受験の際の補助学習費が、予想外にかかった場合には特に、家計の立て直しをはかってください。
学費は決められたものなのでコントロールできませんが、補助学習費は親がコントロールできる費用ですから、かける必要のあるもの、ないものをかしこく見極めて、必要以上に使いすぎないようにしていきましょう。

そのほかのオススメ記事

授業料以外の教育費─その内訳と展望
高校受験は通過点。教育費の考え方とは?
「かかる」と「かける」の違いを理解すれば、未来の教育費は貯められる

[當舎 緑]


當舎緑

■プロフィール 當舎 緑


社会保険労務士。行政書士。CFP®

とうしゃ・みどり●阪神淡路大震災の経験から、法律やお金の大切さを実感し、開業後は、顧問先の会社の労働保険関係や社会保険関係の手続き、相談にのる傍ら、一般消費者向けのセミナーや執筆活動も精力的に行っている。
得意テーマは、教育資金の準備方法、社会保険の仕組み、エンディングノートの作り方、これから始めるやさしい終活、成年後見の活用方法、銀行を介さない家族信託の仕組みなど。
著書は、『3級FP過去問題集』(金融ブックス)『子どもにかけるお金の本』(主婦の友社)など。

當舎 緑のホームページ
http://tosha.grupo.jp/

子どもにかけるお金を考える会メンバー
http://homepage2.nifty.com/moneychild/

一般社団法人かながわFP生活相談センター理事
http://kanagawafpsoudan.jimdo.com/

学校情報検索して資料請求をしよう!

  • 中学校を探す
  • 高等学校を探す
  • 塾を探す
  • 中学校のイベントを探す
  • 高等学校のイベントを探す
  • ラクラク一括資料請求
  • 資料請求コードで一括請求

PR

今すぐチェック!! 編集部オススメ記事

大学・短期大学・専門学校を探すならこちらから

ページの先頭へ