祖父母のみなさま

シリーズ「教育資金を準備する」 第5回:思わぬ学費がかかりそうな時の対策を考える

2017年02月01日

雨の日の水面

子どもの教育にはお金がかかる、という事実は広く世間に認識されており、多くの親御さんはお子さんの誕生と同時に、何らかの貯蓄をスタートさせているようです。学資保険に関する統計で、「加入率6~7割」と出ていることからも、堅実な親御さんが多いのでしょう。
しかし、どんなに計画的に教育資金を準備しても、想定外の出費は起こりえます。今回はそのような場合の対処を考えたいと思います。

■事例からみる想定外の出費



想定外の事例にはどのようなものがあるでしょうか?

●海外への修学旅行や研修
グローバル教育の波は、すでに中学・高校にも及んでいます。特に私立中高一貫校では、グローバル人材の育成に力を注いでいる学校も多く、その一環として海外への修学旅行や研修を取り入れています。全員参加型のものなら親も当初から織り込み済みですが、クセ者は「希望者を対象にした海外研修」。関係ない話だと思っていたけれど、子どもに参加したいと言われたら、費用を理由に拒むのは気が引けますよね。
また、最近では公立高校でも、海外修学旅行・研修に行く学校は増加しています。

高校における外国への修学旅行実施状況
※クリックでPDFを表示

友人のお子さんは公立高校生で、昨年、学校主催の約10日間のアメリカ西海岸への研修に参加しました(希望者のみ)。費用は、食事代や事前のディスカッション研修(9回)等もすべて込みで約50万円だったとのことです。内容は現地のカレッジでドラッカーの自己啓発プログラムを受けるというハイレベルなもの。費用に見合った充実した研修だったのではないでしょうか。

●部活動費
海外研修などに比べればそこまで高い金額ではないものの、部活動によっては、用具代、ユニフォーム代、合宿費用、特に私学では遠征費用など、年間を通してかさむこともあります。しかも「今週中に○○代で〇万円要る」などと請求され、いきなり感が強いのが特徴です。

●塾・予備校代
中学・高校ともに、受験学年で塾・予備校に最もお金がかかります。平均的な塾代は覚悟していても、子どもの学力は予測不能です。成績によっては、補習や特訓を必要とする場合もあるでしょう。周囲もその時は、「とにかく合格、お金は二の次」ですので、終わってみるとかなりの金額だった、というのはよくある話です。

■子ども専用の予備費を確保しよう



そんなときのために、どんな策を講じておけばよいのでしょうか? 私は子ども予備費の確保をお勧めしています。
どこのご家庭でも、不測の支出や病気・失業などに備えて、万が一の時のためのお金(ここでは便宜上、生活予備費と呼ぶことにします)を準備しているものです。教育費のかかるこの時期だけ、それとは別に子ども専用の予備費(同・子ども予備費)を作りましょう。生活予備費の中に教育費の分も含める、という考え方もありますが、他のイベントで使って補充しないままになりがちです。肝心な時にない!という事態を避けるため、教育費専用の予備費があれば安心です。

■子ども予備費はどれくらい必要?

では、その額はいくらあればよいのでしょうか? 生活予備費としては、一般的に生活費の半年分から1年分と言われています。不幸にも稼ぎ手の収入が絶たれる事態に陥っても、半年から1年は生活できると思うと心強く、対策を立てるのに十分な時間です。
子ども予備費としては?と言えば、中学から高校2年生の間は1人につき50万円位で前述のような事例には対応できるはずです。ただし、使ったら同額を補充し、常にその額をキープしてください。
高校3年生になり、大学や専門学校への受験・進学が本番を迎えたら、進学用にそれまで積み立ててきた学資保険金や預貯金と併せて対応しましょう。
なお、予備費はいつでも引き出せるという流動性が大切になります。預け先としては、普通預金や定期預金など、リスクのない安全商品がベストです。
「急にまとまったお金が必要になったらどうしよう…」と不安に感じているのであれば、ぜひ子ども専用の予備費についてご検討ください。


シリーズ「教育資金を考える」 これまでの記事

第1回:早めの教育方針決定で老後破産から身を守る
第2回:中高生のお子様を持つ家計の考え方とは?
第3回:「かかる」と「かける」の違いを理解すれば、未来の教育費は貯められる
第4回:もしも教育費を援助してもらえるなら…賢い贈与の仕方~教育費贈与信託、ジュニアNISA

[大西 由紀乃]


大西由紀乃

■プロフィール 大西 由紀乃(おおにし ゆきの)


ファイナンシャル・プランナー(AFP)、住宅金融普及協会・住宅ローンアドバイザー

短大卒業後、大手電機メーカーに就職し、出産を機に退職。夫の転勤による海外赴任生活5年を含む約15年間の専業主婦生活の中で「主婦こそマネー知識が必要」と感じ、独学で資格取得。2010年よりファイナンシャル・プランナー。地元湘南地域密着のFPグループで、公立学校のPTA向け教育費セミナーなどを行う。現在は個人で活動中。「知らなくて損した」と後悔する人を少しでも減らすことが目標。目下、大学生の長女の教育費に向き合う日々。1児の母。

■所属団体
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
住宅金融普及協会


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