祖父母のみなさま

シリーズ「教育資金を準備する」 第3回:「かかる」と「かける」の違いを理解すれば、未来の教育費は貯められる

2016年12月01日

親亀子亀

■教育費は「かかる」ものと「かける」ものに分けられる



小中学校の教育費データとして使われるものに、「子供の学習費調査(文部科学省)」があります。

学校種別の学習費
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文部科学省が発表するのは、1年間あたりの金額です。マスコミが取り上げるのは多くの場合、1年間あたりの総額(赤い帯)で、公立小学校なら32万円(青字)、公立中学なら48万円(赤字)となっています。

義務教育なのに、こんなに「かかる」のか…とため息をつく保護者は少なくありません。

しかし、データは「学校でかかるお金」と「学校外でかかるお金」に分けて表示され、もっと細かく「授業料、PTA会費、制服」「家庭内学習費、学習塾費、スポーツ・レクリエーション活動」等に区分された数字を見ることもできます。

公立小学校と中学校の「学校でかかるお金(黄色の楕円)」は、1年間あたり金額の3割程度。つまり、どうしても「かかる」お金は小学校10万円、中学校17万円なのです。1カ月あたりで考えると、小学校でかかるのは8,500円、中学校1万3,900円です。

子どもの教育費は、家計の中で削れないものと思い込んで「聖域化」している保護者にお目にかかりますが、「学校外でかかる教育費」については保護者の意思で「かける」ことを認めただけのことですから、実際は削ることも可能です。

■教育費を本当に出してやるべき時期は高校卒業以降

子どもが私立高校に進学した場合、「学校でかかるお金」は公立高校の3倍にのぼる、年間74万円(表「学校種別の学習費」緑の楕円)。1カ月あたり6万円超は家計に重くのしかかりますが、家庭の所得に応じて国や自治体が授業料の一部を負担してくれるなど、金銭面での助成制度がある程度整っています。

しかし、高校卒業以降の大学と専門学校は、高校までよりも学校納付金が高額なうえに、公的なお金で家計を直接助けてくれる制度がありません。返済不要の給付型奨学金が話題になってはいますが、対象人数などが絞られる可能性が高く、アテにするのは難しいと思われます。したがって、学校納付金などは、原則、家庭で全額を用意することになります。

大学・専門学校への進学率は全国平均で7割を超えています。高校卒業の資格では就職に不利かもしれないと考えたわが子が、もっと勉強するために大学・専門学校への進学を希望して「学費を出してください」と頭を下げてきたら、保護者が財布を開かなくてはならないのです。

私立大学初年度納付金
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大学の学校納付金は、1年間または半年分を前払いすることが一般的です。私立大学の初年度納付金は、比較的安いといわれる文化系で120万円前後、医学部では約700万円になります。このほかに生活費も負担することになりますから、必要額は多めに見積もります。

保護者の収入は限られています。その中から、教育費の「出し時」にお金を出してやれるかどうかを計算してみましょう。出し時のお金が不足するようであれば、「かかる」お金以外の「かけて」いるお金を、未来で「かかる」教育費のために貯蓄していくことが大切です。


シリーズ「教育資金を考える」 これまでの記事

第1回:早めの教育方針決定で老後破産から身を守る
第2回:中高生のお子様を持つ家計の考え方とは?


[菅原 直子]


菅原直子

■プロフィール 菅原 直子


ファイナンシャル・プランナー(AFP)、教育資金コンサルタント

すがわら・なおこ●会計事務所向けオフコン販売、外資系生命保険会社勤務・同代理店経営を経て、1997年よりファイナンシャル・プランナー。教育資金コンサルタントとして公私立高校での保護者・生徒・教員のための進学資金セミナーおよびライフプラン講座・相談会は250回超。神奈川県を中心に家計や保険の見直しの個人相談も行う。地元湘南地域密着のFP活動も展開中。3男子の母。セミナー記録と子育てを含む日々の雑感は、ブログ「湘南らいふでざいん」でどうぞ。

■著書
共著『子どもにかけるお金の本』(主婦の友社)
『子どもの教育費これだけかかります』(日労研)
■所属団体
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
WAFP関東
子どもにかけるお金を考える会 http://childmoney.grupo.jp/
FPライフ湘南 http://shounan.michikusa.jp/


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