祖父母のみなさま

中学受験 or 高校受験? 進学パターンと教育費の貯蓄計画の関係

2016年09月01日

考えこむ女性

前回の進学コラム(「高校受験は通過点。教育費の考え方とは?」)では、高校受験に照準を当てて、学校の外でかかる教育費について考えてみました。今回は、通学するうえで必ずかかってくる費用を考えてみます。

■進学パターンごとに費用を比較



中学校から高校への進学コースのパターンを、
①公立中学校⇒公立高等学校
②公立中学校⇒私立高等学校
③私立中学校⇒私立高等学校
という3つにわけて考えてみます。

まずはどのパターンを選択したとしても必ずかかってくる、学校納付金、課外授業等、修学旅行等の費用について見てみましょう。

図1.進路別費用
進路別費用
6年間の合計はそれぞれ
①1,114,968円、②2,607,324円、③5,287,623円
だとわかります。③の私立中学校⇒私立高校に進学した場合が一番多くなるのは予想通りですが、進学コラム8月号「高校受験は通過点。教育費の考え方とは?」で見た通り、学校外の教育費=塾等の費用がかさんだ場合には、トータルの出費で考えると、公立高校より私立高校のほうが費用がかかるとは限りません。学費が必ず払えることを前提として、学校以外の教育費、習い事等の費用も考えたうえで、中学受験をさせることが可能かどうか、判断してください。

■せめて、大学の初年度納付金は準備しておきたい



ファイナンシャルプランナーとしては、その都度、目の前の費用を払うだけでなく、教育費は常に、子ども一人当たりが進学すると想定されるコースにかかる費用の総額で考えていただきたいと思っていますが、そのすべてを親が支出できるという世の中ではないことも現実です。高校まではなんとかなったとしても、その先の進学する場合の教育費が不足しているなら奨学金に頼ることもやむを得ない場合も少なからず出てきます。
ただ、奨学金は入学してから入金されるものですので、最低限の準備として、入学金くらいは、お子様のために計画的に時期を設定して貯めておいてあげましょう。設定する時期は、進学コースのパターンによって異なります。中学受験を想定している方は、塾通いの始まる前の小学校3年生、高校受験を想定している方は、塾の費用が膨れ上がる前の中学2年生に設定するといいでしょう。塾に行き始めると出費がかさみ貯蓄することはなかなか困難になるものです。

■多額の費用がかかる受験生になる前までに貯めておく



では、最低の準備としていくら貯めるべきか、私立大学に進学した場合の初年度納付金をご覧ください。

図2.私立大学入学者にかかる初年度納付金
私立大学入学者にかかる初年度納付金

どの学部を選ぶかで、初年度の納付金は変わってきますが、全学部の平均は1,260,996円(平成26年度調査分)です。これを子どもが生まれてから設定した時期までに、月々貯蓄することを考えてみましょう。
中学、高校、どちらのタイミングで受験するにしても、受験には多額の費用がかかります。出費がかさむ時期に貯蓄をするのは難しいですから、設定する時期は受験の一年前にすることをおすすめします。例えば中学校から私立に行くのであれば、塾通いの始まる小学校3年までに貯めておくとして、月に11,675円の貯蓄額です。次に、高校受験を経験する公立中学校の方は、塾などで一番お金のかかる中3の時期に備えて、中2までに貯めるとして、月に7,505円の貯蓄額となります。
おすすめは0歳から中学卒業まで支給される児童手当をそのまま教育費として貯めていく方法で、実際にそうされている方もいるかと思います。しかし、生活費などと同じ口座で管理しているなど、家計の中で、教育費はどんぶり勘定の方が多いように感じます。時期がきたら必要になる教育費をきちんと確保しておくためにも、上記の金額は専用の銀行口座を作って管理し、計画通り貯められているか定期的なチェックをしていきたいものです。

いかがでしょうか。今回は、子どもが進学する上で「必ず払わなければならないお金」について考えてみました。中学受験させるかどうかをはじめ、子どもが進学するにあたって、どのコースを選ぶのか、またどこを受験時期にするかで、資金計画、貯蓄計画が全く異なります。いつ、どこで、どれくらいの金額が必要になるのか、あらかじめ見通しを立てたうえで、早めに準備を進めていくことが大切です。準備をしておくことで、子どもが進学について想定外の希望を伝えてきたときにも、親としてどこまでなら譲歩できるのか、「ここまではできるけれど、これ以上は無理」ということを子どもに示してあげることができます。

[當舎 緑]


當舎緑

■プロフィール 當舎 緑


社会保険労務士。行政書士。CFP®

とうしゃ・みどり●阪神淡路大震災の経験から、法律やお金の大切さを実感し、開業後は、顧問先の会社の労働保険関係や社会保険関係の手続き、相談にのる傍ら、一般消費者向けのセミナーや執筆活動も精力的に行っている。
得意テーマは、教育資金の準備方法、社会保険の仕組み、エンディングノートの作り方、これから始めるやさしい終活、成年後見の活用方法、銀行を介さない家族信託の仕組みなど。
著書は、『3級FP過去問題集』(金融ブックス)『子どもにかけるお金の本』(主婦の友社)など。

當舎 緑のホームページ
http://tosha.grupo.jp/

子どもにかけるお金を考える会メンバー
http://homepage2.nifty.com/moneychild/

一般社団法人かながわFP生活相談センター理事
http://kanagawafpsoudan.jimdo.com/

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