祖父母のみなさま

中学受験「合格」。その後の家計で注意すべきポイント

2016年04月01日

サラリーマンと電卓

■教育費破産と老後破産は表裏一体



私立中高生を抱えるご家庭が家計面で最も注意すべき点は、ズバリ"教育費破産に陥らないようにすること。"なぜなら、教育費のかけ過ぎはそのまま親の老後破産に直結してしまうからです。中学受験するということは、通常は大学進学時に始まる教育費ピークが、仮に小学5年生から塾通いを始めたとして、8年前倒しになるということ。ざっくり年間100万円と仮定して、計800万円が大学入学前にかかります。これにプラス大学費用約500万円を見積もった上で、親の老後資金を確保しなくてはなりません。

公立に進むのと私立に進むのとでは、どれくらいコストに差が出るのでしょうか。

資料1.公立と私立 学習費の差

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統計資料では、その差6年間で約432万円となっています。この数字、実際のところはどうでしょうか? 我が家の長女が神奈川県内の私立中高一貫校を卒業していますので、その学費で検証してみましょう。

資料2.筆者の長女 私立中高一貫校における学習費総額

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総額約620万円で、統計値より約79万円下回ったものの、ほぼ近い数字でした。(それにしても改めて確認すると驚きの金額です)特筆すべきは、バスを含む通学定期代が6年間で約77万円もかかり、徒歩で行ける公立中学校とのコスト差の一因を担っています。

■入学案内では読み取れない出費に注意

具体的に、どのような点に注意すべきでしょうか?

①兄弟姉妹で教育費倍増
上の子が中学受験した場合、「当然下の子も」と考えるご家庭は多いです。元々高額な教育費を払っている上に、特に教育費がかさむ時期が重なってしまうと、一時的に現金不足に陥る場合もあります。この時点で借入れしたり、学資保険を解約したりするようでは、将来破綻してしまうでしょう。複数の子を私立に入れる場合は、よりしっかりした資金計画が必須です。また、子どもの性格によっては、公立中学も選択肢に入れる柔軟な姿勢を持ち合わせましょう。と言っておいて大変申し訳ないのですが、我が家は一人っ子。中学受験した理由の一つとして、経済的には一人なら可能という判断がありました。

②思わぬ出費
中学から地元を離れることで、子供の行動範囲は自然と広まります。部活動の移動やら、休日の外出やらで、交通費がかなりの金額になります。アルバイトはできない子が多数派ですので、当然、小遣いは多めに。そして親同士でも、クラスや部活動を通して懇親会や保護者会・役員会等が活発だと、その交通費や交際費が膨らみがちです。基本的に子育てに熱心な方が多いですから、食事しながら情報交換という機会は頻繁にありました。特に浪費している意識はないのに、教育費以外の支出も増えてゆくのが私学家計。他に想定外の出費として、任意参加の海外研修費や、部活動の費用という声をよく聞きます。

③塾・予備校費用
私立中学に入ったばかりなのにもう塾通い?と驚きますが、皮肉にも難関私学ほど早くから通塾率が高いそうです。一方、いわゆる「面倒見がよい」「塾要らず」と評判の学校では、校内で補習・講習が頻繁に行われたり、勉強合宿や夏期講習などを格安で行ってくれたりします。長女の学校もフォロー体制が良く、高2までほぼ"塾要らず"で学校の課題をきちんとこなす事に専念しました。高3から予備校へ行き始めましたが、9月に第一志望校への推薦入学が決まりましたので、即退校。中高6年間を通して塾・予備校費は約53万円ですみました。一概には言えませんが、塾・予備校を検討する前に、まずは足元の学校の指導体制をフル活用してみてはいかがでしょうか。

■大切なのは周りに流されない姿勢

ひと昔前に比べ、中学受験は大衆化したと言ってよいでしょう。結果、「周りの子が行くから」と安易に私立を選択する家庭が増えました。同じ私立中学に進む子の家庭が同じような生活レベルに見えても、実は親からの援助・相続などで、資産状況は全く違うという可能性もあります。周囲に合わせて「これくらい当たり前」とつぎ込んでいると、年収1000万円の世帯でも破産する時代。常に「我が家はどうなの?」という視点でライフイベントの一つ一つを決めてください。

[大西 由紀乃]


大西由紀乃

■プロフィール 大西 由紀乃(おおにし ゆきの)


ファイナンシャル・プランナー(AFP)、住宅金融普及協会・住宅ローンアドバイザー

短大卒業後、大手電機メーカーに就職し、出産を機に退職。夫の転勤による海外赴任生活5年を含む約15年間の専業主婦生活の中で「主婦こそマネー知識が必要」と感じ、独学で資格取得。2010年よりファイナンシャル・プランナー。地元湘南地域密着のFPグループで、公立学校のPTA向け教育費セミナーなどを行う。現在は個人で活動中。「知らなくて損した」と後悔する人を少しでも減らすことが目標。目下、大学生の長女の教育費に向き合う日々。1児の母。

■所属団体
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
住宅金融普及協会


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