祖父母のみなさま

リスクとリターンという視点で見る中高生の短期留学費用

2016年02月01日

青空の中を飛ぶ飛行機

■短期留学者は低学齢化の傾向



一般的に1週間から3ヶ月間程度の海外留学を短期留学と呼んでいます。以前はその利用者の多くは大学生以上でしたが、最近は中学生・高校生でも希望者が増え低学齢化しています。その背景には、平成23年度から小学校での外国語活動が必修化され、早くから海外に興味を持つ生徒が増えたことがあります。ただ、中高生で1年以上の留学はハードルが高いと感じるケースも多く、そのため長期休暇を利用して気軽に実行できる短期留学に人気が集まっているのです。

■中高生の短期留学の現状

中高生が短期留学する手段として、一番ポピュラーなのが留学エージェント主催のプログラムに参加する方法です。留学先として人気の高いオーストラリア向けのもので、この春休みに行われる大手3社の例をご覧ください。

資料1.春休み中学生・高校生 短期留学プログラム 3社比較 オーストラリア向け

※クリックでPDFを表示
こうして表にしてみると、あれが入っていてこれが入っていない、などが明確にわかりますね。比較検討する際、最も大切なのは、料金に何が含まれ何が含まれていないのか、きちんと把握すること。費用総額で比べることが大切です。
プログラムの内容は、ほとんどが語学習得、ホームステイ体験、異文化交流、アクティビティなどで、まずは海外を楽しく体験できる内容になっています。
また、中学校・高校で、修学旅行とは別に海外研修を行っている学校も多数存在します。高等学校だけ調べても、グローバル教育の流れや景気改善等の理由で、実施校数は近年ぐっと増えています。

資料2.高等学校等における海外研修旅行 実施状況推移

※クリックでPDFを表示
多くは長期休暇を利用して行われ、全員必修だったり学内選考制だったりスタイルは様々。費用は30万~50万円位が多いようです。事前に校内で準備学習をきちんと行うケースがほとんどですので、充実した海外研修になるようです。しかし、中高生の短期留学といえども、1回で50万円近くかかるのが現実。費用を抑える方法はないでしょうか?

■奨学金で高校生も翔び立て!

「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」は2014年よりスタートした官民協働で取り組む海外留学支援制度です。2020年迄に大学生・高校生の留学者数を倍増させることを目標としています。現在、高校生コースでは総勢500名の第2期生を募集中(※注:2月17日締切)。応募要件は細かくあるのですが、要は生徒が自由に設計した留学計画を基に審査が行われ、合格すれば返還不要な奨学金が給付されるというもの。今回の募集から、海外の語学学校で短期間に語学を学ぶ内容の留学も対象となりました(アカデミック・テイクオフ分野として募集されています)。前述のような留学エージェントや高校が主催するプログラムに参加する形でも、要件を満たしていれば応募可能です。
つまり、これまで奨学金を給付される可能性がほとんどなかった高校生の短期留学にも、選考審査に合格する必要があるとはいえ、費用を大幅に抑える手段が現れた訳です。個人的には応募する価値十分だと思っています。なぜなら応募書類を作成することで、留学する目的や意義を本人が改めて見つめ直す良い機会になるからです。たとえ不合格だったとしても、非常に意味のある行動ではないでしょうか。尚、制度の詳細は「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム高校生コース」のホームページで必ずご確認ください。

■留学費用のリスクとリターン

2015年12月に明治大学の横田雅弘・国際日本学部長(教育学)らのグループが、「留学したほうがその後の年収が高い」という調査結果を発表しました。留学経験者は未経験者より年収が男性で平均70万円、女性で同109万円多かったそうです。もしやこの投資話、本当にリターンがあるのかもしれませんね。
でも、安心しないでください。お子さんの留学に前向きなご家庭は、概して教育意識レベルが高く、「子どものグローバル教育」を免罪符に、収入をとめどなく留学資金につぎ込んでしまうリスクが考えられます。親御さんが直接リターンを受ける可能性は低いですから、自分たちの老後資産が底をつかないよう、この投資を許容範囲に抑えることがなにより大切です。

[大西 由紀乃]


大西由紀乃

■プロフィール 大西 由紀乃(おおにし ゆきの)


ファイナンシャル・プランナー(AFP)、住宅金融普及協会・住宅ローンアドバイザー

短大卒業後、大手電機メーカーに就職し、出産を機に退職。夫の転勤による海外赴任生活5年を含む約15年間の専業主婦生活の中で「主婦こそマネー知識が必要」と感じ、独学で資格取得。2010年よりファイナンシャル・プランナー。地元湘南地域密着のFPグループで、公立学校のPTA向け教育費セミナーなどを行う。現在は個人で活動中。「知らなくて損した」と後悔する人を少しでも減らすことが目標。目下、大学生の長女の教育費に向き合う日々。1児の母。

■所属団体
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
住宅金融普及協会


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