祖父母のみなさま

のしかかる教育費、気になる老後資金~将来に向けて家計の総点検を~

2015年10月01日

老夫婦の後ろ姿

■現代の子育て世帯は、前途多難!?



最近は晩婚化などの影響で、末子の大学卒業予定年が親の定年直前、あるいは定年後というケースが多くなりました。一方、教育費の支払いがピークの時期に親が役職定年となり、年収が減少した話も耳にします。また、60歳でリタイアしても年金支給開始は65歳から。5年間は無収入で、預貯金を取り崩すだけの生活となります。いずれの状況もひと昔前はなかった話。つまり現代の子育て世帯は、以前に比べてずっと早くから入念な老後資金の備えが必要なのです。冒頭から暗い話ですみません。ただ、「老後破産」などと嫌な言葉が生まれる時代です。我が家の将来は大丈夫なのか、一度確認してみましょう。

■家計の将来を確認する手順とは

大きく分けてポイントは3点です。

1.家計の実態を総点検する
実はここがいきなり最難関です。が、足元の状況が把握できないと先の対策は立てようがありません。ご夫婦で協力しながら、是非クリアしてください。

・資産と負債
預貯金、保険、株、投資信託、不動産の大まかな評価額など、プラスの財産(資産)及び、住宅や自動車のローン、借金などマイナスの財産(負債)を書き出します。

・年間収支
今年はまだ途中ですので、2014年の、ボーナスも含めた夫婦の手取り年収額を計算し、そこから一年間で何にいくら使ったのか支出額を整理します。これで昨年の年間収支が黒字か赤字か確認することができました。

2.我が家の予定を書き出す
将来起こりうる、大きな支出を伴うイベントを時期と共に書き出します。例えば「5年後に次男大学入学で120万円」など。こちらはお子さんも一緒に行うと有意義ですね。

3.リタイア前後の収支を見積もる
40歳代でも「ねんきんネット」を使えば、「現在と同じ条件で働き続けた場合」などの条件を入れて将来の公的年金額を試算できます。併せて勤務先に概算の(あれば)企業年金額や退職金額も確認しましょう。老後の生活費については、現役時代の8割くらいの水準が目安となります。

以上をふまえてシュミレーションしたものを「キャッシュフロー表」といいます(図参照、以下C/F表)。ここではざっくりと将来像を掴めれば良いので、細かい数字は気にせず作った方がうまくいきます。インターネット上に、数字を入れるだけで試算できるサイトが多数ありますので、利用してみて下さい。

図.キャッシュフロー表

※クリックでPDFを表示
余談になりますが、私は専業主婦の頃、お金の知識が全くないことに危機感を持ち、独学でファイナンシャル・プランナーの資格を取得しました。取得後、最初にしたのが「我が家のC/F表作り」。それから毎年見直していますが、より正確なものに近づけるために常に情報収集や勉強が欠かせません。C/F表は、その作成過程で人生のお金関係全般について調べるので、それが生活のための知識につながるということを実感しました。とはいえ、勉強をしないと作れないというものでもありません。気軽に挑戦してみてください。

■不安なく将来を迎えるために

いかがでしたか? もし早い段階で貯蓄が尽きる結果であれば、収入と支出の改善を早急に図るべきです。大切なのは優先順位を決めてお金の配分を考えること。もし家計全体に占める教育費の負担があまりに大きいようならば、厳しいようですが、身の丈に合った支出とは言えないのかもしれません。いま一度、ご家族で教育方針をよく話し合ってください。無理して教育費を払い続けた結果、老後に子供の世話になるようでは本末転倒なのです。

教育資金と老後資金の準備を両立させることは、どの子育て世帯でも厳しい課題でしょう。ただ、この2つの共通点は、必ず将来必要になるということと、その必要な時期は予めわかっているということです。逆に言えば対策を立てやすいということ。リタイア後に収入を増やすことは一般的には困難ですので、現役時代にいかに手を打つか、が成功の秘訣です。

[大西 由紀乃]


大西由紀乃

■プロフィール 大西 由紀乃(おおにし ゆきの)


ファイナンシャル・プランナー(AFP)、住宅金融普及協会・住宅ローンアドバイザー

短大卒業後、大手電機メーカーに就職し、出産を機に退職。夫の転勤による海外赴任生活5年を含む約15年間の専業主婦生活の中で「主婦こそマネー知識が必要」と感じ、独学で資格取得。2010年よりファイナンシャル・プランナー。地元湘南地域密着のFPグループで、公立学校のPTA向け教育費セミナーなどを行う。現在は個人で活動中。「知らなくて損した」と後悔する人を少しでも減らすことが目標。目下、大学生の長女の教育費に向き合う日々。1児の母。

■所属団体
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
住宅金融普及協会


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