祖父母のみなさま

知っておきたい家族間で役に立つ助け合いとは

2015年04月01日

休日を過ごす家族

■相続税は他人事ではない



平成27年1月から、相続税、贈与税について、かなりの大改正が行なわれました。様々なメディアでも取り上げられていますので、ご存知の方も多いでしょう。相続税を課税されないように節税のため、高齢者から子ども、孫世代への資産の移転を促そうとする流れが制度の後押しにより加速するようになってきたのかもしれません。相続税は、今や、富裕層の心配ではなくなっているのです。

■贈与なんてと思うものの



お金はそれほどないけれど、可愛い孫のために、少しでもお金を渡したいというご相談もよくお受けするようになりました。「銀行の方がよく営業に回ってくるのよ」ということもお聞きしています。恐らく、そのような営業マンの方からもお聞きしているでしょうが、平成27年度税制大綱に盛り込まれた、結婚、子育て費用の贈与制度について、ご説明します。

昨年度のコラムでご紹介した教育資金贈与信託制度は、上限1500万円を30歳までの教育費用とするという制限がありましたが、新設された制度は、50歳まで1000万円(結婚費用は300万円)という、少し幅広い内容について、贈与の可能性が広がっているのです。教育だけでなく、結婚、子育てと言う目的が広がったことで、いろいろなケースに使われることが想定されます。

■リスクは0ではない



ただ、この新制度が祖父母、子、孫のすべての世代にバラ色の、よい制度というわけではありません。もし、贈与した祖父母が先に死亡した場合には、残額が相続税の対象となります。全ての方に、必ず課税されるというわけではないとはいえ、万が一、相続対策のためにと贈与した方にとっては、効果が少なくなってしまうのです。

また、この贈与制度を利用すると、一度に多額の現金が動くこととなりますが、その後、祖父母が老人ホームに入居する事になった場合や、思いがけない介護や手術費用がかさんだ場合など、祖父母自身にまとまったお金が入り用になったときに、「信託した金額を返還して」と、あとで言うわけにはいきません。そのため、祖父母のライフプランを見つつ、贈与するかどうかを迷うのであれば、通常の暦年贈与を少しずつお願いするという方法もあるのです。

元の教育資金贈与信託についても、全ての領収書を金融機関に提出するということが、領収書の取り扱いの一部簡素化など、多少使い勝手がよくなり、期間についても、平成31年まで延長されています。これから、子供版NISAも創設され、ますます世の中は、贈与を推進する流れになってくるでしょう。そんなときにも、まずは、世代間でお金の話をタブーにせず、家族みんなでよりよいプランを探っていくと、健全な家計の運用ができるのではないでしょうか。

[當舎 緑]


當舎緑

■プロフィール 當舎 緑


社会保険労務士。行政書士。CFPR。

とうしゃ・みどり●阪神淡路大震災の経験から、法律やお金の大切さを実感し、開業後は、顧問先の会社の労働保険関係や社会保険関係の手続き、相談にのる傍ら、一般消費者向けのセミナーや執筆活動も精力的に行っている。
得意テーマは、教育資金の準備方法、社会保険の仕組み、エンディングノートの作り方、これから始めるやさしい終活、成年後見の活用方法、銀行を介さない家族信託の仕組みなど。
著書は、『3級FP過去問題集』(金融ブックス)『子どもにかけるお金の本』(主婦の友社)など。

當舎 緑のホームページ
http://tosha.grupo.jp/

子どもにかけるお金を考える会メンバー
http://homepage2.nifty.com/moneychild/

一般社団法人かながわFP生活相談センター理事
http://kanagawafpsoudan.jimdo.com/

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