祖父母のみなさま

教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度について

2014年8月1日

教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度は、高齢者層の増加により、資金が高齢者に集中してしまっている状況が続いている中、その豊富な金融資産を若年世代に振り分けるために導入されました。正式には、「教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」といわれ、平成25年4月の税制改正で導入されました。

当該制度では、祖父母が教育資金を受贈者(孫など)に金融機関を通じて一括贈与した場合、1,500万円までは非課税になる制度です。このお金を学校等の入学金、授業料、保育料、修学旅行費などの教育に必要な資金として利用することができます。

具体的な方法としては、いくつか詳細なステップが必要になりますが、簡単にいえば、日本の金融機関に教育資金目的の口座を開設し、子や孫に教育資金を一括贈与する手続きをとることが必要になります。そのうえで、まず家計から学費等教育費を支払い、領収書を受け取ります。その領収書を金融機関に提示して、教育資金口座から資金を引き出すことになります。

当資金は、学校の教育費に限られるものではありません。塾やスポーツスクールの月謝や入会金にも使用できます。ただし、学校以外で使用する場合は、非課税の対象となる金額は500万円までとなります。ただし、業者や講師を通さず、個人で物品を購入した場合はその対象になりませんので注意が必要です(書店でのテキスト購入やスポーツ用品店で用具を購入した場合など)。また、領収書についても気をつけなければならない点があります。学校等に支払った場合の領収書は通常の領収書に記載されている内容でカバーできますが、塾などの習い事に使った場合、「何に使用したのか」「月何回受講したのか」を明確にする必要があります。さらに、学校以外の場合は、「学校等の書面」も同時に金融機関に提出しなければいけません。「学校等の書面」は、会報などでもかまいませんが、「学校の名称」「日時」「用途」が記載されている必要があります。

このように、手続きが若干複雑ではあるものの、最大で1,500万円が非課税になるという点では、ニーズがある方にとっては活用すべき制度であるといえます。


しかし、実際に利用している方の中には、あまりメリットを感じられていない方がいるのも事実です。たとえば、最大限度額の1,500万円について当制度を利用して贈与したが、実際には使いきることができず、結局ほとんど余ってしまった場合、残額に関しては、当非課税制度から外される可能性があり、結局、高い贈与税を支払わなければならないということも想定されます。また、こちらは当制度にかぎったことではなく、贈与に関するトラブルでよくみられるケースですが、長男の子のみに当制度を利用した結果、家族間トラブルが起きてしまったということもお聞きします。非課税という魅力につられて、現状を勘案せず、当制度を利用した結果、むしろ大きな悩みを抱える結果になってしまうことも考えられます。

現在、多くの銀行、信託銀行や信用金庫で当制度のための専門口座を準備しています。大きな金額を動かすことになるため、金融機関の専門家も交えて、十分な検討してから利用するようにして頂きたいと思います。

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[河合 一憲]


■プロフィール 河合 一憲


三菱UFJリサーチアンドコンサルティング(株)コンサルタント

かわい・かずのり●1984年、愛知県生まれ。東京大学大学院・ロンドン大学大学院修了。大学院修了後から一貫してビジネスコンサルティングに従事。外資系コンサルティングファームを経て2013年より現職。


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